ChromebookでGoogle PlayストアとAndroidアプリが6月より利用可能に。Chrome OSの利便性が大幅にアップ。

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Chrome OSを搭載するPC「Chromebook」で、近いうちにGoogle PlayストアとストアにあるAndroidアプリをインストールして使えるようになるという情報が4月に報じられました。

そしてGoogle I/O 2016にて、GoogleはChromebookのGoogle PlayストアとAndroidアプリ対応を正式に発表しました。


Chromebookの設定にAndroidアプリを利用するオプションが発見される

事の発端は、2016年4月25日にredditに投稿された情報です。

その情報によると、Chromebookの設定画面を開いたところ「Enable Android Apps to run on your Chromebook(ChromebookでAndroidアプリを利用できるようにする)」というオプションがチェックボックスと共に表示されたとのことです。
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なお、上記オプションはすぐに消えてしまったとのこと。

また、ChromebookでGoogle Playストアが利用できることをアナウンスするウインドウのスクリーンショットの撮影も成功し投稿されています。
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ウインドウには「Google Play store now on your Chromebook(ChromebookでGoogle Playストアを)」と記載されており、さらに「Choose from over a million apps and games on Google Play to install and use on your Chromebook(Chromebookにインストールして使うためにGoogle Playで100万以上のアプリやゲームを選びましょう)」と明記されています。

実際に使えるのがいつになるのかは不明ですが、近いうちにChromebookでGoogle Playストアが使え、Android向けに提供されている様々なアプリが利用できるようになるのは間違いないようでした。

ChromebookでGoogle Playストアが利用できるようになるというのは大きなニュースなので、Googleからのアナウンスが一切なくリリースされることはまずないはずです。

となると、2016年5月18日~20日に開催されるGoogle主催の開発者向けイベント「Google I/O 2016」にて発表される可能性が高いと思われていました。


Google I/O 2016にてChromebookのGoogle PlayストアとAndroidアプリ対応が正式発表

そしてGoogleは、2016年5月19日(現地時間)にChromebookがGoogle PlayストアとAndroidアプリに対応することを正式発表しました。

今後実施予定のアップデートにより、Chromebookに搭載されているChrome OSにGoogle Playストアが組み込まれるとのことです。

まずは、6月にChrome OSのDeveloper ChannelにGoogle Playストアが組み込まれ、今年後半に正式にローンチされる予定です。

2016/6/17追記
Chrome OS Dev 53がリリースされ、Google Play対応のGoogle Playの対応とAndroidアプリの利用が可能になりました。

まずはChromebook Flipに来ているようです。



Chromebook+Androidアプリでできること

ChromebookとAndroidアプリの組み合わせでできることは以下の通りです。

アプリは3サイズで表示でき1画面に複数アプリ表示とマルチタスクでの利用も可能

Chromebookでアプリを利用する際に気になるのが、アプリの表示サイズを自由に変更できるかどうかという点です。

現時点ではChromebookにおけるアプリで利用できるサイズは3つのみで、WindowsやMAC OSのようにユーザーの好みに合わせて伸縮することはできないとのことです。

ですが、マルチタスクによるアプリの切り替えやアプリをドラッグしてディスプレイ内を移動することなどはもちろん可能です。


キーボードとマウス、タッチ入力を組み合わせて使える

Chromebookでは、Androidアプリをキーボードとマウス、タッチ入力によって操作することができます。

Androidアプリは画面をタップしながら操作することを前提で開発されています。特に日ごろスマートフォンで使い慣れたAndroidアプリをChromebookでも使いたい場合は、タッチでも操作できることでスマートフォンと変わらない使い勝手で利用することができるのはメリットです。

ただし、タッチ操作に関してはChromebook自体がタッチ入力に対応している必要があります。タッチ入力に非対応のChromebookではタッチ操作はできない点には注意が必要です。


ChromebookでAndroidの通知を受け取ることができる

Chromebookに搭載するChrome OSがGoogle PlayストアやAndroidアプリ対応のアップデートされることで、ChromebookでもAndroidの通知を受け取ることができるようになります。

通知方法は、Android OSと同じように通常の通知だけでなくFacebookメッセンジャーのようなチャットヘッドによる通知にも対応するとのことです。
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通知に関しても、ChromebookはAndroidスマートフォンやタブレットと変わらないUIで違和感なく使えそうですね。


ChromebookとAndroidアプリの間でファイルの共有が可能

Google Play・Androidアプリ対応のChrome OSを搭載するChromebookは、Androidアプリとの間でファイルの共有が可能になります。

Filesアプリを使うことでファイルの共有ができるとのことですが、ChromebookとAndroidアプリの間でファイル共有するメリットがいまいち見出せません。

実際に使ってみてレビューしたいと思います。


その他

上記の他にも、Googleは公式ブログにて以下の特徴を挙げています。

・ユーザーまたは管理者が Wi-Fi や Bluetooth の接続設定を行っていれば、Android アプリはそうした接続機能を活用できます。

・ゲームやデザイン アプリなど多くのリソースを必要とするアプリでも、優れたパフォーマンスが実現できます。


ChromebookでAndroidアプリを使う大きなメリットは、アプリを複数起動して操作したり表示位置を移動できる点と、大画面でストレスなく利用できる点といえそうです。


ChromebookでGoogle PlayストアやAndroidアプリが動作する様子

ChromebookでGoogle PlayストアやAndroidが動作する様子が動画に記録され、CNETによりすでにアップされています。


動画内で解説しているのは、ChromeのプロダクトマネージャーであるKan Liu氏です。

動画を細かく見ていきます。

ChromebookにGoogle Playストアが表示されています。また、ディスプレイ下部のトレイにはGoogle Playストアのアイコンもあることから、Chrome OSにGoogle Playストアがアプリとして組み込まれていることが分かります。
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タッチパネルにも対応するChromebookであれば、スクロールなどもスムースに行えます。
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ゲームアプリも、ディスプレイに表示されるコントローラーを操作することでタブレットと同じように遊べます。
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Google Play Musicの再生ももちろん可能です。Google Play Musicアプリは全画面ではなく、画面の約3分の1のサイズで表示されており、背面にはChromeブラウザが表示されています。Chromebookの大画面であれば、複数のアプリを同時に表示してマルチタスクで使うのも問題なさそうです。
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Microsoftは、Android向けにExcelやWordといったOfficeアプリを提供しています。そのため、Google Playストアを使えるChromebookではOfficeも利用できるようになります。動画ではWordが起動する様子が記録されています。
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動作も軽快で、表示に時間がかかったりしてはいませんね。
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動画を見る限りでは、ChromebookでGoogle PlayストアやAndroidアプリは特に問題なく動作していることが分かります。


Google Playストアをいち早く試せるChromebookはChromebook FlipやChromebook Pixelなど3機種

Chromebookで動作するGoogle PlayストアやAndroidアプリの様子や特徴・仕様は以上ですが、すべてのChromebookにおいてすぐにGoogle Playストアが使えるようになるわけではありません。

Google Playストアをいち早く試せるChromebookは、以下の3機種です。

・Acer Chromebook R11
・Asus Chromebook Flip
・Google Chromebook Pixel (2015)

日本で正規販売されているChromebook Flipが含まれているのは嬉しいですね。


上記3機種は、2016年6月からGoogle PlayストアとAndroidアプリが利用できるようになるとのことです。

なお、この3機種はすべてタッチパネルに対応するモデルとなっています。

Chromebookのキーボードとマウスだけでなく、タッチ操作でも大画面でAndroidアプリが利用できるため使い勝手は良さそうです。


今年後半までにGoogle Playストアが使えるようになるChromebook一覧

Acer Chromebook R11とAsus Chromebook Flip、Google Chromebook Pixel (2015)以外の機種は、今年後半までにGoogle Playストアが使えるようになる予定です。

上記3機種を含む、Google Playストア対応予定のChromebookは以下の通りです。
メーカー機種名
Acer
Chromebook 11 C740
Chromebase 24
Chromebook 11 CB3-111 / C730 / CB3-131
Chromebook 15 CB5-571 / C910
Chromebook 15 CB3-531
Chromebox CXI2
Chromebook R11 C738T
Chromebook 14 CB3-431
Chromebook 14 for Work
Asus
Chromebook C200
Chromebook C201
Chromebook C202SA
Chromebook C300SA
Chromebook C300
Chromebook Flip C100PA
Chromebox CN62
Chromebit CS10
AOpen
Chromebox Commercial
Chromebase Commercial 22"
Bobicus
Chromebook 11
CDI
eduGear Chromebook M Series
eduGear Chromebook K Series
CTL
Chromebook J2 / J4
N6 Education Chromebook
J5 Convertible Chromebook
Dell
Chromebook 11 3120
Chromebook 13 7310
Edxis
Chromebook
Education Chromebook
Google
Chromebook Pixel (2015)
Haier
Chromebook 11
Chromebook 11e
Chromebook 11 G2
Hexa
Chromebook Pi
HiSense
Chromebook 11
Lava
Xolo Chromebook
HP
Chromebook 11 G3 / G4 / G4 EE
Chromebook 14 G4
Chromebook 13
Lenovo
100S Chromebook
N20 / N20P Chromebook
N21 Chromebook
ThinkCentre Chromebox
ThinkPad 11e Chromebook
N22 Chromebook
Thinkpad 13 Chromebook
Thinkpad 11e Chromebook Gen 2
Medion
Akoya S2013
Chromebook S2015
M&A
Chromebook
NComputing
Chromebook CX100
Nexian
Chromebook 11.6"
PCMerge
Chromebook PCM-116E
Poin2
Chromebook 11
Samsung
Chromebook 2 11" - XE500C12
Chromebook 3
Sector 5
E1 Rugged Chromebook
Senkatel
Chromebook
Toshiba
Chromebook 2
Chromebook 2 (2015)
True IDC
Chromebook 11
Viglen
Viglen Chromebook 11

かなりの機種がGoogle Playストアに対応する予定となっていることが分かります。

また、対象となる機種はChromebookだけでなく、ChromeboxやChromebase、Chromebitも含まれています。


Google PlayはChrome OSのDeveloper channel M53で配信予定

Acer Chromebook R11とAsus Chromebook Flip、Google Chromebook Pixel (2015)は、6月上旬に配信されるChrome OS Developer channelのM53にてGoogle Playストアが組み込まれる予定となっています。

Chrome OSには、Stable Channel、Beta Channel、Developer Channelの3種類あります。

それぞれのChannelの特徴は以下の通りです。

Stable Channel:Chrome OS チームによるすべてのテストが完了しているチャンネル。マイナーアップデートはおよそ2~3週間に1回、メジャーアップデートは6週間に1回行われます。

Beta Channel:Stable チャンネルより 1 か月以上早く新しい機能を試すことができる、試験的なチャンネル。マイナーアップデートはほぼ毎週実施され、メジャーアップデートは6週間に1回行われます。

Developer Channel:テスト済みではあるものの、新機能をいち早く公開することを優先しているため不具合が発生する場合もあるチャンネル。アップデートは1週間に1~2回行われます。

前述の3機種でGoogle Playストアをいち早く利用するためには、Chromebookの設定からDeveloper Channelに切り替える必要があります。

その後、今年後半にStable ChannelにもGoogle Playストアが組み込まれ、Developer Channelに切り替える手間もかからずこの3機種以外にもGoogle Playストアが配信される予定です。


Developer ChannelからBeta ChannelやStable Channelに戻す際は端末が初期化される

Chrome OSをStable ChannelからDeveloper Channelに切り替える際に注意すべき点はありません。

逆に、Developer ChannelからBeta ChannelやStable Channelに戻す際は、端末の内部ストレージ内のデータも含めて全て消去され完全初期化されるため注意が必要です。

Chrome OSを戻す際は、必要なデータは事前にバックアップしておきましょう。


アプリ開発者はChromebook(Chrome OS)向けにアプリの最適化が必要

ChromebookでAndroidアプリを使うためには、アプリを最適化する必要があります。

具体的には、Android manifestの更新とマルチウィンドウ対応、物理キーボードやトラックパッド、マウスへの対応などが必要です。

アプリ開発者向けのドキュメントはこちらで確認できます。
Optimize Android Apps for Chromebooks - The Chromium Projects


今秋にはタッチ対応やハイスペックなChromebookも登場予定

Googleによると、2016年秋にはタッチパネルを搭載しタップでAndroidアプリの操作ができるChromebookや高スペックなChromebookが複数のパートナーメーカーから発売されるとのことです。

Google Playストアを備えたChromebookは、今後も低価格路線ならさらに売れそうですね。


Chrome OS+AndroidアプリでChromebookの使い勝手は向上する?

Chrome OSはChromeブラウザ上で作業するOSで、ソフトウェアが常に最新に保たれておりセキュリティが優れている点やブラウザさえ動作すれば良いため低スペックのPCでもスムースに動作する点、バッテリーが長時間持つ点が大きなメリットです。

また、Chrome OS搭載のPCはスペックが低くても問題ないため価格が安く抑えられるているのもポイントです。

2016年1月~3月の米国におけるChromebookの出荷台数は、Macを抜きWindows PCに次ぐ2位となりました。

米国では、ChromebookはGoogle Playストア対応により今後さらにシェアを伸ばしていくことでしょう。

対して、日本におけるChromebookの現状を見てみると、WindowsやMac OSなどに比べるとシェア・知名度共に低い状況です。

今後Chrome OS搭載のChromebookでGoogle PlayストアやAndroidアプリが利用できるようになることでChrome OSの使い勝手は少なからず向上し、日本でもAndroid OSに慣れ親しんだユーザーがChromebookを利用することも増えるかもしれませんね。

また、よく使うAndroidアプリをスマホの小さい画面ではなくてもっと大画面で使いたいという人は、ChromebookでのAndoridアプリの利用も検討してみてもよさそうです。

まずは6月のDeveloper Channelの配信を楽しみに待ちたいと思います。

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