そこで今回は、Googleストア版 Nexus5X SIMフリーモデルがVoLTEに対応しているか試してみました。
VoLTE(ボルテ)とは?
まず、VoLTEについておさらいしておきます。VoLTEは「Voice over LTE」の略で、「ボルテ」と読みます。VoLTEは、通話時にLTEの回線を使いパケット通信で音声データをやりとりします。
対してVoLTE非対応の端末の場合、通話は3G回線を利用し回線交換方式でやりとりします。LTE回線を使った通話であるVoLTEが3G回線を使った通話に勝る点は、通話品質が高いことと遅延が少ないこと、通話中でもLTEの高速通信でデータ通信が可能なことです。
実際にVoLTEを使ってみるとすぐに気づくのが通話品質の高さです。VoLTEは3Gによる音声通話で使用していた周波数帯域300Hz~3.4kHzを50Hz~7kHzまで拡大したことでより低音域から高音域まで対応し、3Gによる通話に比べてクリアで高品質な通話が可能になりました。
出典:NTT ドコモ
また、VoLTEは通話中でもLTEによる高速通信が可能になったのもポイントです。VoLTE非対応端末では通話する際に強制的に3G回線に切り替わり、通話終了後に再度LTE通信に切り替わります。つまり、通話中は3Gによるデータ通信しかできないということです。
左:待受状態 右:通話状態
対して、VoLTEは通話中もLTE通信のままなので、通話しながら調べものするときなどでも高速な通信でストレスなくアプリを利用できます。
なお、VoLTEがパケット通信による音声データのやりとりをすると聞くと、思い浮かぶのがIP電話です。
IP電話は別の電話番号が割り当てられる、遅延が多い、110番や119番といった緊急通報に電話をかけることができないなどのデメリットがありますが、VoLTEは電話番号はそのまま使えて遅延も少なく、110番や119番などにももちろん発信可能なので安心です。
上記の通り、ユーザーにとってメリットが多いVoLTEがNexus5Xでも対応しました。
Googleストア版 Nexus5X SIMフリーモデルがVoLTE対応か試す
Nexus5XはGoogleストアで販売されるSIMフリーモデルの他にも、docomoとY!mobileがSIMロックモデルを販売しています。docomoとY!mobileは、Nexus5XでVoLTEによる通話が可能である点を積極的にアピールしていますが、GoogleはNexus5XのVoLTE対応についてスペック表でも一切触れていません。
Nexus 技術仕様 - Nexus ヘルプ
そこで、Googleストア版Nexus5XがVoLTEに対応しているか試してみました。Nexus5Xに挿したのはdocomo SIMです。
結果は、通話中も「4G」の表示が確認できました。Googleストア版Nexus5XもVoLTEに対応しています。
、
Nexus5Xで実際に通話してみると、VoLTEによる通話品質の良さにすぐ気づきます。特に設定も必要なく普通に電話をかけたりかかってきた電話に出るだけでいいので、Nexus5X SIMフリーモデルでもVoLTEを堪能しましょう。
SIMフリー版Nexus5XもVoLTEに対応していることで、キャリアが販売する高額なNexus5Xを購入するメリットがさらに感じられなくなりましたね。
Nexus5Xのレビュー
Nexus5X(ネクサス5X)SIMフリー購入レビューと使い方まとめ