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楽天モバイルがDMMモバイルとDMM光を9月1日付けで承継
楽天モバイルはDMMモバイルとDMM光を買収し、9月1日付けで承継するとのこと。DMMモバイルの契約件数は24万件で、この買収により楽天モバイルの契約件数は220万件に増えます。
楽天モバイルによるDMMモバイルの買収は、楽天モバイルが今年10月に参入予定の携帯キャリア事業の潜在顧客を増やすことが目的です。
なお、楽天モバイルは2017年11月に経営不振に陥っていたFREETELを買収しているので、今回のMVNOの買収は2社目となります。
買収後もDMMブランドのサービスは継続。利用状況に応じて楽天ポイントも付与される
楽天モバイルがDMMモバイルを買収することで気になる点の1つが、サービス名称やサービス内容に変更があるかどうかです。DMMモバイルによると、「サービス名称は当面変わりません」とのことなので、買収後もしばらくはDMMモバイルの名称でサービスが提供されることになります。
また、楽天モバイルに買収された後のDMMモバイルでは、利用状況に応じて楽天ポイントが付与されるようになります。
現在、DMMモバイルではDMMポイントが付与されていますが、これが楽天ポイントに置き換えられるということでしょう。
DMMモバイル利用中でDMMポイントをもらっているもののDMM.comのサービスを利用していないため使い道がない人でも、楽天ポイントなら日用雑貨など生活必需品を楽天市場で購入する際に使えるので、ポイントの利用価値は高くなりますね。
DMMモバイル独自のサービス「SNSフリー」が買収後も継続されるかは不明
DMMモバイルは、独自サービスとして月額250円で「SNSフリー」を提供しています。SNSフリーは、名称の通りTwitterやInstagram、Facebookを利用する際に発生する通信をカウントせず、ひと月に使える高速通信容量を消費しないため使い放題になるサービスです。
楽天モバイルによるDMMモバイル買収によりSNSフリーが継続されるかは現時点では不明ですが、楽天モバイルはFREETELが提供していたLINEなどが使い放題になるサービスを買収後1年で廃止(回線をFREETELから楽天モバイルに変更したため)しているので、DMMモバイルのSNSフリーも回線が楽天モバイルに切り替えられる際に廃止されるでしょう。
ただ、SNSフリーを契約すると肝心のSNS利用時に通信速度が極端に遅くなり、画像だけでなくテキストさえも表示に時間がかかるなど実用性はかなり低く評判も良くないので、サービスが廃止されたとしても大きな問題ではないように感じます。
まとめ。今後もMVNOの淘汰と再編は進む?
日本国内におけるMVNO事業者は2017年12月末時点で800社を超えていて競争も激しくなっていますが、最近ではMVNO事業を売却・承継する事案が少しずつ出てきています。楽天モバイルによるFREETELとDMMモバイルの買収以外では、ソフトバンクのLINEモバイル買収がありました。
その他では、個人的に気になるのがNifMoです。
ユーザーと積極的にコミュニケーションを取っていて人気を博していたNifMo公式Twitterアカウントの中の人が突然退社し、NifMoはマーケティングの重要なツールであるTwitterアカウント削除の予告をする(その後削除は撤回)など、MVNO事業の縮小や撤退を思わせる動きをしています。
MVNO事業は月額料金を安くすることで利用者を獲得してきましたが、料金の安さゆえに事業として利益が出にくいのがネックで、激化する競争の中で生き延びて行くには資本力がないと厳しい状況です。
今後、MVNO事業は巨大な資本を持つ企業による買収や統合が行われ、MVNO業界内での淘汰や再編が進んでいきそうですね。
source:楽天モバイル/DMMモバイル