SoCとは?CPUとは?それぞれの意味と違いについて解説。

soc-cpu
スマホやタブレットのスペック説明でよく使われる「SoC」や「CPU」。どちらもアルファベット3文字で記載されていて、具体的に何なのか分からないという人もいるかもしれません。

そこで、このページではスマホやタブレットに搭載されている「SoC」と「CPU」について、それぞれの意味と違いをまとめています。


CPU(Central Processing Unit)とは?

CPUはCentral Processing Unitの略で、日本語では主に「中央演算装置」と呼ばれています。CPUは以前から使われている名称なので、SoCに比べると身近に感じる人もいるのではないでしょうか。

CPUは、データの制御や演算処理を行う装置です。CPUの性能が良ければ、動作もスムースで快適に操作できます。

ただし、CPUはそれ単体でスマホやタブレットのすべてを制御できるわけではありません。

ゲームなどの描画処理を実行するためにはGPU(Graphics Processing Unit)が必要で、その他にも4Gや3Gのモバイルデータ通信を処理するベースバンド、ディスプレイやカメラ、GPSなどを搭載するためのインターフェイスなどもCPUとは別に用意する必要があります。


SoC(System-on-a-Chip)とは?CPUとの違い

SoCはSystem-on-a-Chipの略です。SoCという名称は端末のスペック表やレビューでよく目にしますね。

CPUはそれだけではスマホやタブレットのすべてを制御できないのは前述の通りですが、SoCではCPUも含めて制御に必要な複数の部品(システム)が1つのチップにまとめられているのがCPUとの最大の違いです。

例えば、世界中のスマホやタブレットの多くに搭載されているSoCのQualcomm製Snapdragonには、下の画像にある通りCPUだけでなくGPU、4G/3GやWi-Fi、カメラ、ディスプレイ、各種センサ、GPS、オーディオ・ビデオ、ジェスチャー、セキュリティなどに関するあらゆるシステムが搭載されています。
snapdragon-soc

このように、CPUは1つのシステムなのに対し、SoCはCPUも含めたバラバラのシステムを1つにまとめる箱のようなものです。CPUはSoCの一部ともいえますね。

また、SoCは様々なシステムを1つにまとめることで小型化や製造コスト減、処理の高速化、消費電力節約などのメリットも期待できます。


スマホやタブレットの場合はSoCとCPUは同じ意味として捉えておいて問題ない

CPUとSoCの違いは上記の通りですが、サイトによってはSoCとして表記していたり、逆にCPUと表記していたりして分かりにくく感じることもあるかもしれません。

ですが、スマホやタブレットでは一般的にCPUのみ単体で搭載されることはなく、ほとんどはCPUも含んだSoCが搭載されているため、SoCとCPUは同じ意味として理解しておいても特に問題はありません。


CPU性能の確認・判断方法などについて

最後に、CPU性能の確認や判定方法について簡単にまとめておきます。

SoCの中に組み込まれているCPUの性能の良し悪しは、おおまかにクロック周波数の高さで判断でき、クロック周波数が高いほどCPUの性能は良いことが多いです。

また、CPU性能の良し悪しを判断する基準の1つとしてコア数もあります。

コアはCPUの中に組み込まれるCPUで、コア数が多いほど多くのことを同時に処理できるようになります。そのため、基本的にはコア数は多い方がCPUの性能が良いことが多いです。

5つのデータを2コアで処理する場合は3個残る

5つのデータを2コアで処理する場合は3個残る


5つのデータを4コアで処理する場合は1個だけ残る

5つのデータを4コアで処理する場合は1個だけ残る



最近では、10コアの「Helio X20」や「Helio X25」を搭載したスマホもあります。
helio-x20
ただし、例外もあります。

例えば、Qualcommの2015年のフラッグシップ(最高スペック)SoCであるSnapdragon 810のコア数は8つだったのに対し、2016年のフラッグシップSoCであるSnapdragon 820と821のコア数は4つで、かつSoCの性能を測定するベンチマークアプリ結果はSnapdragon 810よりも高くこれまでにない高スコアでした。

また、私自身XiaomiのMi5sやMi5s Plus、Mi MIXなどSnapdragon 821の端末を複数台使っていましたが、動作はそれまでの端末の中で最も速く快適そのものでした。

Qualcommによると、Snapdragon 820と821が4コアになったのはパフォーマンスと電力効率で4コアが最適と判断したためとのことです。

クロック周波数は高い方が、コア数は多い方がCPUの性能としては良いことが多いのは事実ですが、絶対ではない点には注意が必要です。


ちなみに、CPUのみの性能を測定するのに一番手っ取り早くて分かりやすいのが、Geekbenchアプリを使う方法です。
Geekbench 4 - Google Play の Android アプリ

Geekbenchアプリでは、CPUのコア単体と複数のコアの性能を測定して数値化してくれるので分かりやすいです。また、ランキングで自分の端末のCPUの性能を他の端末と比較することもできます。

他には、3Dグラフィックスの性能を測定するなら3DMarkが、端末の総合的な性能を確認したい場合はAntutuを使うといいでしょう。


SoCとCPUの意味や違いは以上です。

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