ASUS ZenFone ARのスペックレビューと日本発売日、価格まとめ。

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ASUSは、CES 2017にてZenFone ARを発表しました。

また、2017年4月13日にZenFone ARを日本で発売することを発表しました。

このページでは、ZenFone ARのスペックや特徴のレビューと日本発売日、価格などについてまとめています。


更新情報

2017/6/20
ASUS JAPANが、ZenFone ARを2017年6月23日に発売することを発表しました。


ZenFone AR(ZS571KL)のスペック

ZenFone ARのスペックは以下の通りです。

なお、ZenFone ARの日本版で現時点で分かっているのはRAMとROM(ストレージ)の容量のみです。

その他のスペックについては、判明次第追記していきます。
 ZenFone AR
OSAndroid 7.0
ディスプレイ5.7インチ
2560x1440
WQHD
Super AMOLED
CPUSnapdragon 821
2.35GHz 4コア
RAM6GB / 8GB
LPDDR4
ストレージ32GB / 64GB / 128GB / 256GB
(日本版は64GBと128GBのみ)
UFS
microSD最大2TB
背面カメラ2300万画素
前面カメラ800万画素
バッテリー3300mAh
BoostMaster Fast Charging
(Quick Charge 3.0)
対応周波数
(バンド)
LTE(FDD-LTE)
1(2100MHz)
2(1900MHz)
3(1800MHz)
5(850MHz)
7(2600MHz)
8(900MHz)
18(800MHz)
19(800MHz)
20(800MHz)
26(850MHz)
28(700MHz)

LTE(TD-LTE)
38
40
41

3G(W-CDMA)
1(2100MHz)
2(1900MHz)
5(850MHz)
6(800MHz)
8(900MHz)

GSM
850MHz
900MHz
1800MHz
1900MHz
ドコモプラチナバンド
(Band19)
FOMAプラスエリア
(Band6/19)
ソフトバンクプラチナバンド
(Band8/28)
auプラチナバンド
(Band18/26)
au 3G
(CDMA2000)
×
SIMサイズSIM1:nanoSIM
SIM2:nanoSIM(※microSDスロットも兼ねる)
3G+4Gの
デュアルスタンバイ
技適
サイズ高さ:158.67
幅:77.7
厚さ:4.6~8.95mm
重さ170グラム
NFC
GPSGLONASS
Beidou
Galileo
加速度センサ
ジャイロスコープ
近接センサ
環境光センサ
指紋認証センサ
コンパス
センサーRGBセンサ
気圧計
ポートUSB Type-C
カラーブラック
価格RAM 6GB/ROM 64GB:82,800円

RAM 8GB/ROM 128GB:99,800円
公式サイトZenFone AR (ZS571KL) | スマートフォン | ASUS 日本


ZenFone AR(ZS571KL)の対応周波数(バンド)について

ZenFone ARの日本版は、日本のキャリアが利用する周波数(バンド)にも多く対応していますが、逆に挿しても使えないSIMもあるので、ここでキャリアごとの対応状況をまとめておきます。

早見表は以下の通り。

LTE
バンド
(周波数)
1
(2100)
3
(1700)
8
(900)
11
(1500)
18
(800)
19
(800)
21
(1500)
26
(800)
28
(700)
41
(2500)
ZenFone AR
docomo
au

WI
MAX
2+
SoftBank
AXGP

3G
バンド
(周波数)
1
(2100)
6
(800)
8
(900)
9
(1700)
11
(1500)
19
(800)
au 3G
BC0
(800)
au 3G
BC6
(2000)
(2100)
ZenFone AR
docomo
au
SoftBank


ドコモはFOMAプラスエリアとLTEプラチナバンドに対応。通話・通信とも広いエリアで使える

ZenFone ARは、ドコモやドコモ回線を使った格安SIMとの相性は非常に良いです。

VoLTEではない通常の通話で利用される3Gに関しては、特に山間部の広いエリアで主に使われている800MHz(Band6)、いわゆるFOMAプラスエリアに対応しています。

また高速通信で使われるLTEについても、山間部で重要なLTEプラチナバンドと呼ばれる800MHz(Band19)に対応しています。

ZenFone ARは、ドコモ回線のSIMとの組み合わせならドコモで購入できるスマホと変わらない広いエリアで通話・通信とも利用できます。


ソフトバンク(ワイモバイル)もLTEプラチナバンド対応。通話・通信とも広いエリアで使える

ZenFone ARは、ソフトバンクやワイモバイルのSIMとも相性が良いです。

通話で使われる3Gに関しては、主要な周波数にすべて対応しています。

また、高速通信で使うLTEに関してもLTEプラチナバンドに対応しています。

ZenFone ARは、ソフトバンク・ワイモバイルのSIMでもキャリアで購入した端末と変わらないエリアで通話・通信とも利用できます。


auはCDMA2000に非対応のため3G通話は不可。LTEプラチナバンドには対応

ZenFone ARは、auやau回線を使った格安SIMとの相性は良くありません。

まずauのVoLTEではない通常の通話で使う3Gに関しては、auが3Gで採用する通信規格「CDMA2000」に対応していないため通話できません。

LTEの高速通信に関しては、au回線で広いエリアで通信するために必要なLTEプラチナバンドに完全対応しているものの、現時点ではASUSはauのSIMで使えると発表はしていません。

ただし周波数自体は対応してるので、今後auのSIMにも公式に対応させてくる可能性は十分にあります。

なお、ZenFone ARがau SIMに対応すればVoLTEにより通話も利用できるようになる可能性は高いです。

今後のASUSからの発表に注目ですね。


ZenFone AR(ZS571KL)の特徴・メリット

まずは、ZenFone ARの特徴やメリットからまとめます。

ARとVRの両方に対応する世界初のスマートフォン

ZenFone ARは、名前の通りGoogleのAR(拡張現実)プラットフォームのTangoに対応したSIMフリースマホです。

また、ZenFone ARはARのTangoだけでなくGoogleのVR(仮想現実)プラットフォームであるDaydreamにも対応しています。

Tangoに対応するスマホとしてはLenovoのPhab2 Proが、Daydreamに対応するスマホとしてはPixelとPixel XLがすでに発売されていますが、TangoとDaydreamの両方に対応しているのはZenFone ARが世界初です。

Tangoでは、現実世界に別の情報を加えて表現することができます。例えば、部屋に新しい家具を置きたい場合に、購入前や届く前にどのような見た目・雰囲気になるかを確認できます。
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ゲームでも、実際にあるテーブルの上でレース場を表示させて遊んだりできます。
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TangoについてはPhab 2 Proを使って実際にTangoを試しているこの動画が分かりやすいです。


Daydreamでは、対応スマホとアプリ、そしてDaydream専用のVRゴーグル「Daydream View」を使うことで、現実ではない合成された画像や音などを作り出し、あたかもそこにいるかのような感覚を体験できます。
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例えば、Googleマップではこれまでに行ったことのない場所に疑似的に行き、その雰囲気を楽しめます。
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Daydreamについては、このレビューが分かりやすいので、興味がある人は観てみてください。


TangoやDaydreamに対応するアプリはまだ使える端末自体が少ないためそこまで多くはありませんが、Googleも力を入れていることから今後は対応端末も増えていき、それに伴って対応アプリも徐々に増えてくるでしょう。


ARプラットフォームのTangoに対応するZenFone ARのキモの部分であるカメラについてもう少し見ていきます。

ZenFone ARの背面には3つのカメラが搭載されていますが、それぞれのカメラには別の役割があります。
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1つ目は2300万画素のメインカメラ2つ目はエリアの移動を理解・把握するモーショントラッキング用のカメラ、そして3つ目が距離や奥行を測定するためのカメラです。ASUSはこれを「TriCam System」と呼んでいます。
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この3つのカメラにより、ZenFone ARでTangoを使うことができます。


背面のメインカメラは2300万画素でOISとEISも搭載。4K動画撮影にも対応

ZenFone ARの背面にあるメインカメラは前述の通り2300万画素で、さらに光学式手ブレ補正(OIS)と電子式手ブレ補正(EIS)の両方に対応しているため手ブレに強くきれいな写真や動画を撮影できます。
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動画に関しては4Kの撮影にも対応しています。

また、ZenFone ARのTriTechオートフォーカスにより0.03秒でピント合わせも可能です。Tango用としてだけではなく、普通のカメラとしてもZenFone ARの背面カメラは十分使えそうです。


CPUはハイスペックなSnapdragon 821を搭載

ZenFone ARは世界で初めてTangoとDaydreamの両方に対応しているのが注目されていますが、基本的なスペックも非常に高いです。

CPUには、ZenFone AR発表時点では最もスペックの高いQualcommのSnapdragon 821が採用されています。また、ARやVR利用時の負荷による発熱対策として蒸気冷却システムを搭載しているのもZenFone ARの特徴です。
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私はXiaomiのMi MIXとMi5s、Mi5s PlusでSnapdragon 821を体感していますが、動作は本当にスムースでスクロール時なども引っかかることなく快適そのものです。

ZenFone ARなら日常使いで動作が遅くてストレスになる心配はまずないでしょう。


世界初の8GB RAMを搭載

ZenFone ARが世界初なのはTangoとDaydream両方に対応だけではありません。

ZenFone ARは、世界で初めて8GB RAMのモデルが用意されています。

ブラウザとYoutube、Twitter、Facebookなどの利用がメインで、たまにマインクラフトで遊ぶくらいの私の使い方では8GBものRAMが必要な場面はまずありませんが、3Dゲームなどを複数起動しながら使うようなヘビーユーザーはRAMは多ければ多い方がいいでしょう。

CPUだけでなくRAMに関しても、ZenFone ARで不満を感じることはほぼないはずです。


SonicMaster 3.0で高音質。ARやVRをより楽しめる

ZenFone ARにはASUS独自の音響技術である「SonicMaster 3.0」が採用されていて、TangoやDaydreamをプレイ時のボリュームや音質がより良いとのことです。
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また、ZenFone ARはハイレゾだけでなくDTS Headphone:Xによる7.1chのバーチャルサラウンド出力にも対応しているので、ヘッドホンやイヤホンをつけてさらにコンテンツを楽しむことができます。


DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応

ZenFone ARは、SIMを2枚挿して使えるデュアルSIMに対応しています。

さらに、ZenFone ARは日本国内でも2枚のSIMで同時に待受けできるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応しています。

これにより、例えば通話用にドコモのかけ放題SIMを挿し、通信用に月額料金の安い格安SIMのデータ通信SIMを挿してインターネットしながら音声通話を待ち受けするといったこともできます。

また、現在プライベートと仕事用でそれぞれ携帯を持っている場合は、ZenFone ARのSIMスロットにそれぞれのSIMを差すことで端末を1台にまとめることができます。

DSDSの特徴やメリットについては、こちらのページをご覧ください。
デュアルスタンバイ(DSDS)とデュアルアクティブ(DSDA)の違いまとめ


重量は170グラムと平均的なのでARやVR抜きのハイスペックなスマホとしても検討の価値あり

ZenFone ARはカメラが3つも必要なTango対応スマホのため、本体は厚くて重い印象を持ってしまいそうですが、実際は厚さが最大8.95mmで重さが170グラムです。
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同じ5.7インチのZenFone 3 Deluxeは厚さが7.5mmで重さが172グラムなので、ZenFone ARだけが特に厚かったり重いということはありません。

ARやVRに興味がない人でも、ハイスペックなスマホが欲しい場合はZenFone ARも選択肢としてありですね。



ZenFone AR(ZS571KL)の注意点・デメリット

次に、ZenFone ARの注意点やデメリットについてまとめます。


microSDカードを挿すとDSDSで使えない

ZenFone ARはDSDSに対応していて、またmicroSDカードを使うこともできますが、microSDカードを挿すための専用のスロットはなく片方のSIMスロットに挿す必要があります。

つまり、ZenFone ARでmicroSDカードを使うと、SIMは1枚しか挿せないためDSDSで利用できなくなるということです。

ZenFone ARのストレージ容量は少ないモデルでも64GBと大容量のため、写真や動画を大量に撮影したりダウンロードするといったストレージを多く消費するような使い方をしなければ十分ですが、容量が不安な場合は128GBモデルを購入するか、Googleフォトやドロップボックスなどのクラウドストレージを有効活用しましょう。


TangoとDaydreamを同時に使うことはできない

ZenFone ARはTangoとDaydreamの両方に対応していますが、これらを同時に使うことはできません。

Daydreamを使う場合は、ZenFone ARをDaydream Veiwに入れて操作する必要があります。
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価格は高い

ZenFone ARはARもVRも遊べてスペックも発表時点における最高スペックのため、価格はかなり高くなると思われます。

これまで最高スペックだったZenFone 3 Deluxeが日本では9万円前半なので、もし日本で発売されるなら10万円は軽く超えてくるでしょう。

2017/4/13追記
ZenFone ARの日本版は税抜では10万円を下回りました。


ZenFone ARの公式動画

ASUS公式のZenFone ARの動画はこちらです。


ZenFone AR(ZS571KL)の日本発売日

ZenFone ARの日本発売は2017年夏。発売日の詳細は現時点では不明です。

グローバルでは2017年の第2四半期(4月~6月)に発売される予定なので、グローバルとほぼ変わらないタイミングで発売されそうですね。

※2017/6/20追記
ASUS JAPANが、Zenfone ARを2017年6月23日に日本発売することを発表しました。


ZenFone AR(ZS571KL)の価格

RAM 6GB/ROM 64GBモデル:82,800円

RAM 8GB/ROM 128GBモデル:99,800円


ZenFone AR(ZS571KL)まとめ

ZenFone ARは、TangoとDaydreamの両方に対応と8GB RAM搭載で2つの世界初を実現したハイスペックなSIMフリースマホです。

価格は高いですが、これだけのスペックなら2~3年は余裕で使い倒せるので、先進的な技術が詰め込まれたハイスペックスマホがほしい人だけでなく長く使えるスマホがほしい人も検討する価値はありそうです。

ASUS ZenFone ARのスペックレビューと日本発売日、価格まとめは以上です。

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