このページでは、HTC U11のスペックと特徴をレビューし、日本発売日や価格についてもまとめています。
目次
- HTC U11のスペック
- HTC U11の対応周波数(バンド)について
- HTC U11の特徴・メリット
- CPU(SoC)はSnapdragon 835を搭載
- RAMは4GB、ROM(ストレージ)は64GBと必要十分
- ディスプレイは5.5インチでWQHD(2560×1440)の解像度
- 前面に指紋認証センサあり
- 前面・背面ともに高級感のあるガラス素材
- 急速充電(Quick Charge 3.0対応)
- HTC U11を握ることで特定のアプリや機能を起動できる「エッジ・センス」
- 防水・防塵対応
- DxOMarkスコアが歴代最高の90点の高品質なメインカメラ
- 1600万画素のインカメラで自撮り(セルフィー)にも最適
- デュアルフロントスピーカーで高音質
- 個人に合わせた音のチューニングにより音質が良い
- HTC独自のAIアシスタント「HTC Sense Companion」を追加予定
- 4つの全方位マイクを搭載し臨場感のある音に
- ジャイロスコープ搭載。ポケモンGOはARモードで遊べる
- 日本版はおサイフケータイ(FeliCa)搭載
- HTC U11の注意点・デメリット
- HTC U11の公式動画
- HTC U11の日本発売日
- HTC U11の価格
- HTC U11を購入できるショップや通信事業者(キャリア)
- HTC U11まとめ。現時点で最高スペックでカメラ性能も高いスマホ。日本発売が待ち遠しい
HTC U11のスペック
HTC U11のスペックは以下の通りです。HTC U11 | |
---|---|
OS | Android 7.1 HTC Sense 8.0 |
ディスプレイ | 5.5インチ 2560x1440 WQHD Super LCD 5 |
CPU | Snapdragon 835 MSM8998 2.45GHz 8コア |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
microSD | 最大200GB |
背面カメラ | 1200万画素 f1.7 EIS |
前面カメラ | 1600万画素 f2.0 |
バッテリー | 3000mAh Quick Charge 3.0 |
対応周波数 (バンド) | LTE(FDD-LTE) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 3(1800MHz) 4(1700/2100MHz) 5(850MHz) 8(900MHz) 11(1500MHz) 12(700MHz) 13(700MHz) 17(700MHz) 19(800MHz) 20(800MHz) 21(1500MHz) 26(850MHz) 28(700MHz) LTE(TD-LTE) 38 41 3G(W-CDMA) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 4(1700/2100MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) 19(800MHz) GSM 850MHz 900MHz 1800MHz 1900MHz |
ドコモプラチナバンド (Band19) | ○ |
FOMAプラスエリア (Band6/19) | ○ |
ソフトバンクプラチナバンド (Band8/28) | ○ |
auプラチナバンド (Band18/26) | ○ |
au 3G (CDMA2000) | × |
SIMサイズ | nanoSIM |
3G+4Gの デュアルスタンバイ | ○ |
技適 | ○ |
サイズ | 高さ:154 幅:76 厚さ:8.3mm |
重さ | 170グラム |
Wi-Fi | 802.11 a/b/g/n/ac (2.4 / 5 GHz) |
Bluetooth | 4.2 |
NFC | ○ |
GPS | A-GPS GLONASS Beidou |
加速度センサ | ○ |
ジャイロスコープ | ○ |
近接センサ | ○ |
環境光センサ | ○ |
指紋認証センサ | ○ |
コンパス | ○ |
センサー | エッジセンサ モーションGセンサ ホールセンサ |
ポート | USB Type-C |
カラー | Amazing Silver Sapphire Blue Brilliant Black Ice White Solar Red |
価格 | ? |
公式サイト | HTC U11 | HTC 日本 |
HTC U11の対応周波数(バンド)について
まずは、HTC U11の日本国内における対応周波数(バンド)についてまとめます。なお、HTC U11は日本ではソフトバンクなど大手キャリアから発売される予定ですが、キャリア版はSIMロックがかかっているため購入したキャリア以外のSIMを使う場合はSIMロック解除が必須となります。
また、現時点ではHTC U11のSIMフリー版が発売される可能性はかなり低そうです。以下の対応周波数に関しては、HTC U11が仮にSIMフリーで発売された場合に公式サイトに記載されているバンドを元に解説しています。
ドコモのFOMAプラスエリアやLTEプラチナバンドに対応
HTC U11は、ドコモが利用している多くのバンドに対応しています。特に、ドコモのSIMでVoLTEではない通常の3G通話を山間部を含む広いエリアで利用する際に必要なBand6とBand19(FOMAプラスエリア)に完全対応しているのがポイントです。
またLTE通信についても、山間部など広いエリアで通信するために必要なBand19(LTEプラチナバンド)に対応しています。
HTC U11は、ドコモやドコモ系の格安SIMを挿した場合でも、ドコモのスマホと変わらないエリアで通話・通信とも可能です。
ソフトバンク(ワイモバイル)でも広いエリアで使える
HTC U11は、ソフトバンクやワイモバイルのSIMとも相性は良いです。3Gに関しては、ソフトバンク・ワイモバイルが主に使っているバンドにすべて対応しています。
LTEに関しても、ソフトバンクやワイモバイルのSIMを挿して広いエリアで通信するために必要なLTEプラチナバンドのBand8とBand28に対応しているので、広いエリアで通信が可能です。
HTC U11はソフトバンク・ワイモバイルで購入できる端末と変わらないエリアで通話・通信できます。
auはCDMA2000非対応で3G通話は不可だがVoLTE<Eプラチナバンド対応
HTC U11とauのSIMの組み合わせでは一部注意点があります。auのVoLTEではない通常の3G通話ではCDMA2000という通信規格が使われていますが、HTC U11はCDMA2000には対応していません。
そのため、auのVoLTEではない通常のSIMを挿した場合通話は一切できない点には注意が必要です。
auの4G LTEエリアに関しては、HTC U11はauのLTEプラチナバンドであるBand26にも対応しているため広いエリアでLTE通信が可能です。
また、auのVoLTE SIMは3Gではなく4Gの回線で通話をするので、端末がCDMA2000に対応している必要はありません。
HTC U11は4Gに関してはauの広いエリアをカバーしているので、HTC U11とauのVoLTE SIMの組み合わせならauで購入できるVoLTEスマホとほぼ変わらないエリアで通話・通信とも可能となっています。
HTC U11の特徴・メリット
次に、HTC U11の特徴やメリットについて解説します。CPU(SoC)はSnapdragon 835を搭載
HTC U11は、基本スペックが非常に高いです。SoCにはQualcommの最新チップセットであるSnapdragon 835が搭載されています。
Snapdragon 835は、処理速度がさらに速くなったされただけでなくバッテリーの持ちも改善されています。
これにより、HTC U11はHTCの前フラグシップモデル「HTC 10」に比べて画像処理速度が25%速くなり、動画鑑賞時間は35%(3時間)、音楽再生時間も30%(8時間)、LTE回線でのブラウザによるウェブサイト閲覧時間は43%(3.5時間)も増えました。
HTC U11のバッテリー容量は3000mAhと大きくはありませんが、Snapdragon 835の恩恵で極端に持ちが悪いということはないでしょう。
RAMは4GB、ROM(ストレージ)は64GBと必要十分
HTC U11はグローバルモデルと日本版でスペックが少し異なります。RAMとROMに関してもそうで、グローバル版ではRAM 6GB/ROM 128GBモデルがありますが、日本版はRAM 4GB/ROM 64GBのみとなっています。
とはいえ、RAMは4GBあれば普通の使い方をしていれば足りないということはまずありません。
また、ROMに関しても多くの容量を消費する写真や動画はGoogleフォトなどにアップロードするようにしておけば節約できます。
スマホでRAM 4GB、ROM 64GBあれば必要十分といえるでしょう。
ディスプレイは5.5インチでWQHD(2560×1440)の解像度
HTC U11のディスプレイサイズは5.5インチと一般的ですが、解像度はフルHDではなくWQHDと高いです。5.5インチであれば、フルHDでも粗く見えたりドットが気になることはなく全く問題はありませんが、WQHDであれば小さい文字でも滑らかに表示されより見やすくなります。
前面に指紋認証センサあり
最近では、認証センサーが搭載されているスマホががほとんどですが、スマホの指紋認証センサは背面に搭載されていることが多いです。センサが背面にあると、手に持ったときに人差し指がちょうど当たる場所でロック解除できるので便利な反面、そもそも手に持たないと指紋認証できないのが欠点です。
HTC U11も指紋認証センサはもちろんありますが、前面のディスプレイ下部にあるので端末をテーブルや机などに置いたままの状態でも指を乗せるだけで簡単にロック解除できます。
また、端末を持った状態でも親指ですぐにロック解除できるので問題ありません。
これまで、指紋認証センサが背面と前面の端末をそれぞれ使ってきて、個人的には指紋認証センサー前面にあった方が使い勝手は良いと感じるのでメリットとして挙げてみました。
前面・背面ともに高級感のあるガラス素材
HTC U11は、ボディの素材にもこだわりが詰め込まれていて、前面・背面とも1枚の平面ガラスを20回前後プレスして成型したガラスを採用しています。ゆるやかにカーブする側面のフレームと合わせてシームレスで一体感のあるデザインとなっています。
背面のカラーに関しては、水面に反射する光が生み出す色をイメージした「Liquid Surface Design」が特徴的です。
塗装コーティングを何層も施しているため、HTC U11を光にかざしながら傾けるとその角度によって様々な色の変化を楽しむことができ、また高級感を醸し出しています。
なお、この背面ガラスパネルの開発には2年もの時間をかけたとのこと。HTCの気合いを感じますね。
HTC U11のデザイン紹介動画はこちら。
急速充電(Quick Charge 3.0対応)
最近のスマホは急速充電に対応したものが多いですが、HTC U11も急速充電には対応しています。HTC U11の急速充電規格はQuick Charge 3.0です。
HTC U11のバッテリー容量は3000mAhと大きくはないので、Quick Charge 3.0により充電速度はかなり速いと思われます。
仮に充電をし忘れていたとしても、急速充電対応のHTC U11なら短い充電時間で長く使えるので安心です。
HTC U11を握ることで特定のアプリや機能を起動できる「エッジ・センス」
HTC U11の最大の特徴は「エッジ・センス」です。エッジ・センスは、HTC U11の側面を「握る」ことであらかじめ決めておいたアプリなどを起動できる機能です。
実は、握って操作する機能自体はシャープが2015年に「グリップマジック」という名称ですでに実装しています。
グリップマジックは端末の側面に静電センサを搭載し、握ると画面をオンにしたり着信中に握ることで音量が最小になってバイブにする、持っている間は画面の回転をさせないといったことができます。
対して、HTC U11のエッジ・センスは感圧センサでしっかりと握ることで反応します。静電センサではないため手袋などを着けていても利用できるのもメリットです。
また、センサの感度はユーザーの好みに調節できるので、例えば力の弱い女性などはセンサの感度を良くしておくことで軽く握るだけでエッジ・センスを利用できます。
グリップマジックは決められた数個の操作しかできませんでしたが、エッジ・センスでは音声アシスタントやボイスレコーダーなども含め、インストールしているほぼすべてのアプリの起動など多くの操作をアクションに割り当てられるので、よく使う機能を割り当てておくことで使い勝手が大きく向上します。
例えば、「OK,Google」と話しかけるとGoogleの音声コマンドが起動しますが、エッジ・センスに音声コマンドの起動を割り当てておけば「OK,Google」を言わずにHTC U11を握るだけで起動します。
さらに、エッジ・センスでは短く握った場合と長く握った場合で異なるアクションを割り当てることができます。
例えば、画面オフの状態で短く握ってカメラを起動し、カメラ起動後に長く握ることでフロントカメラとリアカメラの切り替えが可能です。
なお、正常に認識されると短く握った場合はHTC U11が一回、長く握った場合は2回振動して知らせてくれます。
エッジ・センスで気になるのが、HTC U11にケースを付けた場合です。ケースを付けると感圧センサが働きにくくなる可能性があり、そうなるとエッジ・センスも使えなくなってしまいます。
HTCによると、ソフトタイプのケースであれば握った操作を感圧センサーに伝えることができ、エッジ・センスが使えるとのこと。
また、HTC U11には専用のソフトケースも同梱され、このケースなら間違いなくエッジ・センスが使えます。
防水・防塵対応
HTC U11には、IP67の防水防塵性能もあります。IP67はiPhone 7やiPhone 7 Plusと同じです。IP67についてもう少し詳しく説明すると、「6」が防塵性能の等級を、「7」が防水性能の等級を示しています。
それぞれの等級の内容は以下の通りです。
防塵性能の等級と性能
等級 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
PI0X | 無保護 | 特に保護されていない。 |
IP1X | 50mmより大きい固形物に対する保護 | 直径50mmを超える固形物体が内部に侵入しない状態。 例えば手などが誤って内部の充電部や可動部に接触する恐れがない。 |
IP2X | 12.5mmより大きい固形物に対する保護 | 指先、または長さが80mmを超えない指先類似物が内部の充電部や可動部に接触する恐れがない。 直径12.5mmを超える固形物体が内部に侵入しない。 |
IP3X | 2.5mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが2.5mmを超える工具やワイヤなどの固形物体が内部に侵入しない。 |
IP4X | 1.0mmより大きい固形物に対する保護 | 直径または厚さが1.0mmを超えるワイヤや鋼帯などの固形物体の先端が内部に侵入しない。 |
IP5X | 防塵形 | 粉塵が内部に侵入することを防止する。若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない。 |
IP6X | 耐塵形 | 粉塵が内部に侵入しない。 |
防水性能の等級と性能
等級 | 種類 | 説明 |
---|---|---|
PIX0 | 無保護 | 特に保護されていない。 |
IPX1 | 滴下する水に対する保護 | 1ミリメートル毎分の水を10分間鉛直落下しても有害な影響を受けない。 |
IPX2 | 15°傾斜したとき落下する水に対する保護 | 正常な取付位置より15°以内の範囲で傾斜したとき、3ミリメートル毎分の水を各方向から2.5分間ずつ、計10分間鉛直に落下する水滴によって有害な影響を受けない。 |
IPX3 | 噴霧水に対する保護 | 鉛直から60°以内の角度で、0.07リットル毎分の水量で10分間噴霧上に落下する水によって有害な影響を受けない。 |
IPX4 | 飛沫に対する保護 | いかなる方向から0.07リットル毎分の水量で5分間水が飛沫しても有害な影響を受けない。 |
IPX5 | 噴流水に対する保護 | いかなる方向から12.5リットル毎分の水流水を外皮表面積1平方メートルあたり1分間、合計3分間以上直接噴流させても有害な影響を受けない。 |
IPX6 | 波浪に対する保護 | 波浪またはいかなる方向から100リットル毎分の水流水を外皮表面積1平方メートルあたり1分間、合計3分間以上直接散水しても有害な影響を受けない。 |
IPX7 | 水中への浸漬に対する保護 | 水深1メートルの水槽に機器を30分間没しても浸水しない。 |
IPX8 | 水没に対する保護 | 製造者によって規定される条件に従って、連続的に水中に置かれる場合に適する。原則として完全密閉構造。 |
HTC U11の防塵性能は耐塵形で、粉塵が内部に侵入しません。
耐水に関しては、水深1メートルの水槽に30分浸けても浸水しない程度の性能となっています。
特に気になるのは防水性能の人が多いと思いますが、HTC U11なら雨に濡れたり飲み物をこぼしたぐらいなら故障する可能性は低いです。
また、HTCはHTC U11の防水性能の説明で、雪山でもグローブをつけたままエッジ・センスを活用して画面に触れることなく、カメラを起動することができると紹介しています。
山登りをする人にもHTC U11は良さそうですね。
なお、HTC U11をお風呂で使いたいという人もいるかもしれませんが、お風呂は水ではなくお湯でシャンプーなど水以外の液体もあるので、いくら防水性能があっても水没する可能性は十分にあるのでおすすめはしません。
DxOMarkスコアが歴代最高の90点の高品質なメインカメラ
HTC U11のメインカメラ(背面カメラ)は画素数だけ見ると1200万画素とそこまで高くありませんが、HTCによるとHTC U11のカメラ性能は優れているとのこと。多軸制御光学および電子手ブレ補正システムと高速オートフォーカス機能により、どのような光の下でも瞬時に撮影でき、高精細な写真とスムーズなビデオ撮影が可能となっています。
また、シャッターラグの少ない「HDRブースト」と新しいホワイトバランス拡張、ノイズの大幅な除去、細部までシャープな輪郭の調整などカメラとビデオを大幅に改善しています。
カメラのレビューとスコア・順位付けを行っている「DxOMark」におけるHTC U11のスコアは90点で、これまでスマホで最高スコアだったGoogle Pixelの89点を超えトップとなりました。
DxOMarkによると、HTC U11のカメラはノイズが非常に少なく、綺麗な写真が撮れるとのこと。また、オートフォーカスもとても速いそうです。
Google PixelもHTC製で、DxOMarkスコアスマホ3位もHTC 10なので、HTC U11のカメラスコアが高いのは納得ですね。
2万円から3万円台のスマホは、実際に撮影してみるとアピールされているカメラ性能を体感できることはほぼありませんが、HTC U11ならスマホに高いカメラ性能を求める人も納得して使えそうです。
1600万画素のインカメラで自撮り(セルフィー)にも最適
HTCのカメラは背面だけでなく前面も特徴的で、画素数は1600万画素と背面よりも高くなっています。高い画素数と、1つひとつの画素を大きくした特別な撮影素子ウルトラピクセルの光センサーにより、昼だけでなく夜でも高品質な自撮り(セルフィー)写真の撮影が可能です。
また、前面カメラながらメインカメラにも搭載されているHDRブースト機能とノイズ除去機能を搭載しているので、HTC U11は自撮りもかなり楽しめそうです。
デュアルフロントスピーカーで高音質
これまでのHTC端末に搭載されてきたBoomSound Hi-Fiスピーカーは、HTC U11にも搭載されています。HTC U11ではスピーカーの構造が刷新されていて、上部のスピーカーは高音・中音領域の音がより豊かになりました。下部のスピーカーは、新しいウーハースピーカーを採用しつつ磁気回路を改善したことにより、より大きくクリアな深いベース音が鳴るようになりました。
HTCのスマホの音質は以前から評価が高いので、HTC U11のスピーカーにも期待できます。
個人に合わせた音のチューニングにより音質が良い
HTC U11では、音の聞こえ方をユーザーの耳の形に合わせて最適化する「パーソナライズド・オーディオ」が搭載されています。この機能はHTC 10にも搭載されていて、HTC U11では同梱されるUSonicイヤホンと組み合わせた時にだけ使えます。
USonicイヤホンを耳に装着してパーソナライズド・オーディオをオンにすると、イヤホンから耳には聞こえない周波数のソナー音を耳穴の中に飛ばし、外耳道から鼓膜までの形を自動で測定します。
これにより、個人ごとに最適な設定が数秒で作成され、イヤホンで高音質な音楽を聴くことができます。
また、HTC U11とUSonicイヤホンの組み合わせでは、イヤホン本体に搭載されている3つのマイクで外部のノイズを拾って打ち消す「アクティブノイズキャンセリング」にも対応するので、ノイズも少なくクリアな音質になります。
HTC独自のAIアシスタント「HTC Sense Companion」を追加予定
HTC U11には、2017年7月以降のアップデートでHTC独自のAIアシスタント「HTC Sense Companion」が追加される予定です。HTC Sense Companionでは機械学習エンジンが採用されていて、利用開始時にユーザーのIDを登録して使います。
使い込んでいくうちに、ユーザーの行動パターンを蓄積しながら賢くなっていき、バッテリーや健康の管理が行われます。
また、カレンダーに登録されているスケジュールが外出先の天気予報を通知する機能と連動したりもします。
これは実際に使ってみないとなんともいえませんが、Google Nowも含めて選択肢が増えるのはユーザとしては大歓迎ですね。
4つの全方位マイクを搭載し臨場感のある音に
HTC U11には4つのマイクが搭載されていて、360度全方位で集音する「3Dマイク」機能もあります。これにより、動画撮影時には臨場感のある音が録音されるだけでなく、ズーム機能を使った際に写っている被写体が出す音を集中的に拾う音声フォーカス機能も利用できます。
HTC U11は動画の画質だけでなく動画の音質に関しても期待できそうです。
ジャイロスコープ搭載。ポケモンGOはARモードで遊べる
格安のSIM フリースマホの中には、ジャイロスコープを搭載していないものもあります。ジャイロスコープを搭載していない場合、ポケモンGOをARモードで遊べないなどのデメリットがあります。
HTC U11に関しては、ジャイロスコープを搭載しているのでポケモンGOもARモードありで遊べます。
日本版はおサイフケータイ(FeliCa)搭載
HTC U11は日本版とグローバル版で異なる点があるのは前述の通りで、基本的には日本版の方が若干スペックが劣ります。逆に、グローバル版になくて日本版に搭載されるのがおサイフケータイ(FeliCa)です。
HTC U11の日本語サイトには、FeliCaマークのある本体写真が掲載されています。
ハイスペックなAndroidスマホでおサイフケータイも対応したものは少ないので、おサイフケータイのヘビーユーザーにとっては朗報ですね。
HTC U11の注意点・デメリット
上記の通り、HTC U11には多くのメリットがありますが、注意点やデメリットも若干あるので以下に挙げておきます。バッテリー容量は3000mAhと少なめ
HTC U11でまず気になるのが、バッテリー容量です。HTC U11はディスプレイサイズが5.5インチでバッテリー容量が3000mAhですが、例えばHuawei P9やhonor 8は5.2インチで3000mAhです。
またHTC U11は解像度がWQHDと高く、解像度が高ければその分バッテリーの消費は早くなるので3000mAhで電池が十分もつのか疑問です。
初めの方でも触れた通り、Snapdragon 835の省電力設計に期待したいところです。
イヤホンジャックは廃止。USB Type-C接続のデジタルイヤホン「HTC USonic」が付属
HTC U11では、3.5mmイヤホンジャックが廃止されました。3.5mmイヤホンジャックはiPhone 7やiPhone 7 Plusで廃止されて、その後各メーカーの最新機種で搭載されないケースが増えてきています。
個人的にイヤホンジャックを使っているので廃止はしないで欲しいのですが、この流れを止めることはできないようですね。
なお、HTC U11には前述の通りハイレゾのイヤホン「USonic」が同梱されるので、それを使えばHTC U11でも追加費用なしにイヤホンで音楽を楽しむことができます。
また、USonicの他にも3.5mmイヤホンジャック変換アダプタも付属するので、これを使えば従来のイヤホンもHTC U11に接続して使うことができます。
ですが、どちらにしろBluetoothによる無線接続以外ではHTC U11の充電にも使うUSB Type-Cポートにイヤホンを挿す必要があるので、有線イヤホンで音楽を聴く場合は充電を同時にできない点には注意が必要です。
デュアルSIMではなくシングルSIM。DSDSももちろん不可
最近のSIMフリースマホは、日本国内でもSIMを2枚挿して3Gと4Gで同時待受できるDSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)に対応したものが増えてきています。対して、HTC U11にはSIMは1枚しか挿せません。DSDSにももちろん非対応となっています。
グローバルモデルではデュアルSIM版もあるだけに残念です。
日本ではソーラーレッドは発売されない
HTC U11の特徴である印象的な背面のカラーは、ブリリアントブラック、アイスホワイト、サファイアブルー、アメイジングシルバー、ソーラーレッドの5色が用意されています。ですが日本版にはソーラーレッドは無く、ソーラーレッド以外の4色が投入されます。
ソーラーレッドに関しては、今後も日本で発売する予定はないとのことです。
Google AssistantとAmazon Alexaの両方に対応だがどちらも日本では使えない
HTC U11はパーソナルアシスタントであるGoogle AssistantとAmazon Alexaの両方に対応する初めてのスマホです。HTC U11のエッジ・センスを利用すれば、「OK,Google」と言う必要なくGoogle Assistantを使えるなどのメリットもありますが、両サービスとも日本ではまだ利用できません。
HTC U11が日本でいつ発売されるか現時点ではまだ分かりませんが、発売時点ではどちらのサービスも使えない可能性が高いです。
当初は、Google Nowのパーソナルアシスタントを使うことになりそうですね。
日本ではSIMフリー版は発売されない模様
HTC U11は日本国内の一部の大手キャリアから発売されるのは確定していますが、SIMフリー版に関しては全く情報がありませんでした。ですが、ケータイWatchが行ったHTC NIPPONの代表取締役社長 児島氏へのインタビューでは、キャリア経由で販売すると明言しています。
世界的にもそうですが、日本はとくにキャリアさんをお客様にしたビジネスが中心になります。その中でもハイエンド。我々はイノベーションを大事にしています。いろんな新しいものを一番に出していくというのが我々のキャラクターです。そうなると、製品は必然的にハイエンドになります。それをキャリアさん経由でお届けします。
同氏によると、主にMVNO(格安SIM)とセットで使われるSIMフリースマホは普通に使えて安めのものが中心で、HTC U11が持つ新しい技術に対する需要は少ないと判断したもようです。
今後、新技術が搭載された端末を求める声が大きくなり、環境が整えばHTCもハイエンド・高スペックの製品を出していくとのことです。
HTC U11はSIMフリーで発売される可能性はほぼないと思っておいた方がよさそうですね。残念です。
HTC U11の公式動画
HTC U11の日本発売日
HTCの日本法人であるHTC NIPPON株式会社は、2017年5月24日にHTC U11を2017年6月下旬に日本国内で発売することを発表しました。発売日の詳細は、通信キャリアを通じて後日発表される予定です。
HTC U11の価格
HTC U11の日本価格は現時点では不明です。発売日同様、価格も通信キャリアが後日詳細を発表するとのこと。
米国のAmazonでは約73,000円(649ドル)で予約受付中なので、日本では80,000円前後になりそうです。
HTC U11 - Factory Unlocked Phone - Brilliant Black
HTC U11を購入できるショップや通信事業者(キャリア)
ここでは、HTC U11を購入できるショップや通信事業者(キャリア)をまとめます。2017年5月30日時点で、HTC U11を購入できるのはSoftBankとauのみとなっています。
SoftBank(ソフトバンク)における発売日と価格
SoftBankにおけるHTC U11の発売日は6月下旬以降で、価格は現時点では不明です。HTC U11 | 製品を一覧からさがす | 製品情報 | モバイル | ソフトバンク
SoftBankで取り扱うカラーはアメイジングシルバーとブリリアントブラック、アイスホワイトの3色です。
auにおける発売日と価格
auにおけるHTC U11の発売日もSoftBankと同様6月下旬以降で、価格は現時点では不明となっています。HTC U11(エイチティーシー ユーイレブン) HTV33| スマートフォン(Android スマホ) | au
auで取り扱うカラーはサファイアブルーとブリリアントブラックの2色です。
HTC U11まとめ。現時点で最高スペックでカメラ性能も高いスマホ。日本発売が待ち遠しい
HTC U11は、いくつかの注意点はあるものの気にならない人にとっては特に問題はない程度のものです。注意点以上に、Snapdragon 835で5.5インチのWQHDディスプレイ、カメラ性能は高く防水防塵対応、日本版ではおサイフケータイも使えるなど全体的に隙のない非常によくまとまったスペックの端末となっています。
個人的には、格安のSIMフリースマホではなかなか満足できないカメラとスピーカーの性能が楽しみです。
ただ、残念なのはHTC U11は日本ではキャリア版のみでSIMフリー版が発売される可能性はほぼない点です。日本国内のSIMフリースマホは安いものが中心のためHTC U11はキャリア経由でのみ発売すると判断したようですが、HTC U11ほどのハイスペックでしっかりした端末ならSIMフリー版でもある程度売れたはずなだけに残念ですね。
HTC U11のスペックや日本発売日、価格に関するまとめは以上です。