ですが、もう1つのFOMAプラスエリアのBand19には対応しているため、念のため確認してみました。
目次
FOMAプラスエリアの重要性
まず、FOMAプラスエリアの重要性について簡単に触れておきます。FOMAプラスエリアはドコモの3Gで広いエリアで利用するために必要な周波数帯で、特に山間部などで利用されています。
FOMAプラスエリアはこちらのページで確認できます。
NTTドコモ -エリアマップ-
黄色い部分がFOMAプラスエリアです。意外に広いエリアで使われていることが分かります。
3Gは主に音声通話で使われる通信規格ですが、4G(LTE)の電波が入らない場所では3Gでデータ通信も行います。
特に、山間部などに住んでいたり山間部を移動しながら電話する場合などは、FOMAプラスエリアに対応していないことでドコモのスマホよりも圏外表示になることが増え、その結果通話ができない場所が増えるのがネックです。
Moto G4 Plusはスペック上はBand19には対応しているがBand6には非対応
FOMAプラスエリアにはBand6とBand19の2つのバンドがあります。Moto G4 Plusの日本発売発表の資料に記載されているスペック表では、Band19のみ対応となっています。
ですが、FOMAプラスエリアとして使われているのはBand6がほとんどで、Band19はFOMAプラスエリアとしてではなくXi(4G LTE)のプラチナバンドとして使われ、Band19だけ対応していてもFOMAプラスエリアとして3Gで使うことができないことが多いです。
ただ、VAIO PhoneもMoto G4 Plusと同じくスペック上はBand19のみ対応となっているものの、実際にはFOMAプラスエリアを掴むという機種があるのも事実です。
そこで、FOMAプラスエリアの場所に実際に行ってみてMoto G4 Plusが3Gで電波を掴むか確認しました。
Moto G4 PlusのFOMAプラスエリア対応確認の環境
Moto G4 PlusがFOMAプラスエリアに対応しているか確認するための環境は以下の通りです。使用した端末
FOMAプラスエリア非対応
Moto G4 PlusOnePlus One
なお、OnePlus OneはBand19にも対応していないため、LTEのプラチナバンドも掴みません。
FOMAプラスエリア対応(Band6/19の両方に対応)
ZenFone3この3機種を使って、Moto G4 PlusがFOMAプラスエリアであるBand6に対応しているか確認します。
確認した場所
Moto G4 PlusがFOMAプラスエリアに対応しているか確認した場所は、熊本県熊本市にある雁回公園。赤枠で囲った部分です。黄色がFOMAプラスエリアです。ちなみに、この場所はLTEの800MHz帯、いわゆるプラチナバンドのBand19を掴みます(下画像の紫色部分)。つまり、この場所に上記の3機種を持っていくと、Band19に対応しているMoto G4 PlusとZenFone3はLTEの電波を掴み、Band6にも19にも対応していないOnePlus Oneは圏外になるはずです。
逆に、Moto G4 PlusとZenFone3は、この場所に持ってくると4G LTEを優先して掴むため、4Gを掴まないように設定を変えて3Gのみで通信できるようにすることでBand19を強制的に排除し、3GのFOMAプラスエリアであるBand6を掴むかを確認できます。
4G LTEを掴まずに3Gのみで通信できるように設定を変更する方法
Moto G4 PlusとOnePlus One、ZenFone3を上記エリアマップの赤枠の場所に持って行ったところ、予想通りMoto G4 PlusとZenFone3は4G LTEのプラチナバンドであるBand19(800MHz)の電波を掴み、Band19も3GのBand6にも対応していないOnePlus Oneはすでに圏外になりました。そこで、Moto G4 PlusとZenFone3の4Gを切ってBand19を強制的に掴まないようにして、3Gの電波のみを掴むように変更します。
Moto G4 Plusの電話アプリを起動して、「*#*#4636#*#*」と入力します。
「携帯電話情報」をタップして、「有線ネットワーク設定」を「WCDMA Only」に変更します。
これだけで、Moto G4 Plusは4Gを掴まなくなり3Gの電波のみを掴むようになります。
Moto G4 PlusがFOMAプラスエリア(Band6)で使えるか試す
FOMAプラスエリアが関係する3Gのみ掴むようにMoto G4 Plusの設定を変更して、FOMAプラスエリア(Band6)を掴むか確認します。左からOnePlus One、Moto G4 Plus、ZenFone3です。アンテナ表示を見ると、圏外になっているのはOnePlus OneのみでMoto G4 PlusはBand6に対応しているZenFone3と同じく3Gのアンテナが立っています。
OnePlus OneとMoto G4 Plusのアップです。やはりOnePlus Oneは完全圏外にもかかわらずMoto G4 Plusは3G「H」の電波が立っています。
Moto G4 PlusとZenFone3を比較します。アンテナの強度もほぼ同じで、エリアや基地局を表すLACとCIDも両者で全く同じのため、この時点ではMoto G4 PlusとZenFone3は全く同じ電波を掴んでいることになります。
念のため、Googleマップを開いてこの場所がFOMAプラスエリア内であることを確認しています。
エリアマップで見るとこの場所です。
結論:Moto G4 PlusはFOMAプラスエリアのBand6も対応している
上記の検証の結果、Moto G4 PlusはFOMAプラスエリアであるBand6にほぼ確実に対応していることが分かりました。Band19を強制的に切っている中でBand6に対応していないOnePlus Oneが圏外になったのに対し、Moto G4 Plusは3Gのアンテナがしっかり立っていることからも、Moto G4 Plusはドコモで購入できるスマホとほとんど変わらない広いエリアで3Gによる通話や通信を利用できます。
Moto G4 Plusの大きなデメリットだった「FOMAプラスエリア非対応」が実は対応していたことが確認されたことで、Moto G4 PlusはデュアルSIM/デュアルスタンバイスマホとしてコストパフォーマンスの高い良端末と評価できますね。
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