このページでは、「U-mobile PREMIUM」の特徴・メリットやデメリット、注意点などをまとめています。
目次
U-mobile PREMIUMの特徴・メリット
まずは、U-mobile PREMIUMの特徴とメリットについてまとめます。U-mobile PREMIUMは定額無制限プラン
U-mobile PREMIUMの最大の特徴は、定額で制限なく高速通信を利用できる点です。NTTドコモのサポートエリアでは、理論値では下り最大375Mbps、上り最大50Mbpsの高速通信が可能になります。
現在、定額無制限プランを提供している主要な格安SIMはDTI SIMとぷららモバイルLTE、b-mobileなどに限られます。
これにU-mobile PREMIUMが加わることで、定額無制限プランの選択肢が増えることになります。
とはいえ、U-mobileはすでに「LTE使い放題」というプラン名で定額無制限プランを提供しています。
U-mobile
また、U-mobile PREMIUMの提供が始まってもLTE使い放題の新規受付停止やサービス停止は予定していないとのことなので、2016年7月以降はU-mobileには「LTE使い放題」と「U-mobile PREMIUM」の2プランが定額無制限プランとして提供されることとなります。
では「U-mobile PREMIUM」と「LTE使い放題」の違いは何でしょうか?以下に見ていきます。
U-mobile PREMIUMの月額料金は「LTE使い放題」と同じ
まず、格安SIMを検討する際に重要なポイントとなる月額料金についてです。U-mobile PREMIUMは、LTE使い放題とまったく同じ月額料金で提供されます。
各SIMタイプ別の月額料金は以下の通りです。
データ通信SIM (SMSなし) | 2,480円 |
データ通信SIM (SMSあり) +150円 | 2,630円 |
音声通話SIM (SMSあり) | 2,980円 |
最低利用期間と解約金はIIJmioと同じ
U-mobile PREMIUMの最低利用期間や解約金は、IIJmioと同じになっています。U-mobile PREMIUMのデータ通信SIMについては、最低利用期間も解約金もありません。
U-mobile PREMIUMの音声通話SIMは、契約月の翌月から12か月以内の解約やMNP転出の場合、契約開始月を1ヶ月目とした残月数x1,000円が解約金としてかかります。
2020年1月に利用を開始した場合の解約金 | |
---|---|
2020年1月解約 | 12,000円 (残り12ヶ月 x 1,000円) |
2020年2月解約 | 11,000円 (残り11ヶ月 x 1,000円) |
2020年3月解約 | 10,000円 (残り10ヶ月 x 1,000円) |
2020年4月解約 | 9,000円 (残り9ヶ月 x 1,000円) |
2020年5月解約 | 8,000円 (残り8ヶ月 x 1,000円) |
2020年6月解約 | 7,000円 (残り7ヶ月 x 1,000円) |
2020年7月解約 | 6,000円 (残り6ヶ月 x 1,000円) |
2019年8月解約 | 5,000円 (残り5ヶ月 x 1,000円) |
2020年9月解約 | 4,000円 (残り4ヶ月 x 1,000円) |
2020年10月解約 | 3,000円 (残り3ヶ月 x 1,000円) |
2020年11月解約 | 2,000円 (残り2ヶ月 x 1,000円) |
2019年12月解約 | 1,000円 (残り1ヶ月 x 1,000円) |
2021年1月解約 | 0円 |
また、MNP転出手数料は3,000円となっています。
IIJmioの回線を利用
U-mobileは、現在定額無制限プランの「LTE使い放題」をすでに提供しているのは前述の通りです。LTE使い放題を含む、現在提供しているU-mobileのプランはすべてフリービットという通信事業者の回線を利用しています。
対して、U-mobile PREMIUMはMVNO事業者のIIJmioの回線を利用しています。IIJmioは格安SIMを提供するMVNO事業者としては老舗で、2008年1月からサービスを提供しています。
IIJmioは、高速通信容量の繰り越しや高速通信と低速通信の切り替え、低速通信時に通信開始から一定量は高速で通信し体感速度を速める「バースト転送機能」などの機能を格安SIMとして初めて取り入れてきた、いわば格安SIM(MVNO)のパイオニア的な存在です。
高い通信品質
U-mobile PREMIUMはIIJmioの回線を利用しますが、IIJmioは通信品質が高いと一般的には評価されています。U-mobileによると、U-mobile PREMIUMでは「業界でも評価の高いIIJの通信技術を用い、高品質なモバイル通信の提供を目指す」とのことです。
LTE使い放題は平日12時台の速度が落ちるため、U-mobile PREMIUMでは昼間も含めてどの時間帯でも快適に通信できる速度の維持に期待したいところです。
1GBや5GBプランの拡充も検討
U-mobile PREMIUMは、今回は定額無制限プランのみ発表されましたが、今後は現在すでに提供している1GBや5GBなどのプランも拡充することも検討しているとのこと。1GBプランや5GBプランも無制限プランと同じく、同じ月額料金でありながらより高い通信品質で利用できればユーザーとしてはうれしいですね。
スマホセットプランは現在準備中
U-mobile PREMIUMでは、SIM単体の契約だけでなくSIM+スマホのセット販売も予定していて、現在準備中とのことです。U-mobileはBlackBerry PrivやNuAns NEOなど、他社格安SIMではセットで購入できないスマートフォンも揃えているので、U-mobile PREMIUMでも様々な種類の端末が選べることに期待しましょう。
U-mobile PREMIUMのデメリット・注意点
U-mobile PREMIUMの特徴やメリットは上記の通りです。次に、U-mobile PREMIUMのデメリットや注意点についてまとめます。
U-mobileからU-mobile PREMIUMに移行するには解約して新規契約しなおす必要あり
U-mobile PREMIUMの注意点として、現在提供されているU-mobileのSIMをすでに契約している場合はプラン変更でU-mobile PREMIUMに変えることができない点が挙げられます。そのため、U-mobileからU-mobile PREMIUMに移行するには現在契約しているU-mobileのSIMを一度解約して、U-mobile PREMIUMを契約しなおす必要があります。
なお、U-mobileで音声通話SIMを利用していて番号そのままでU-mobile PREMIUMに移行したい場合は、U-mobileからU-mobile PREMIUMにMNPで乗り換えることができます(U-mobile カスタマーセンターにて電話確認済み)。
とはいえ、同じU-mobileでも移行するのにMNP転出手数料はかかります。また最低利用期間内にU-mobile PREMIUMにMNPで乗り換える場合は解約金6,000円もかかってくる点には注意が必要です。
U-mobile PREMIUMにはLTE使い放題と同じ3日速度制限がある
U-mobileがすでに提供している「LTE使い放題」の注意点として、3日間の使い過ぎによる速度制限がある点が挙げられます。3日間でU-mobileが定める基準値以上の通信をすることで、通信速度が200kbps以下の低速に制限されます。
この基準値についてはU-mobile側から明確な通信量は示されていませんが、ネットの情報では3日間で1~2GB程度の通信が発生すると速度制限されるようです。
U-mobile PREMIUMにも、上記のような3日速度制限があるかU-mobile カスタマーセンターに電話で確認してみたところ、U-mobileのLTE使い放題と同じように制限があるとの回答でした。
U-mobile PREMIUMは定額無制限プランとして提供されてはいますが、使いすぎると速度制限されてしまうため実際は使い放題ではない点に注意しましょう。
IIJmio自体の通信速度が落ちている
U-mobileは、IIJmioをMVNEとしてIIJmioの回線を利用することで高い通信品質を提供するとのことですが、最近はIIJmioの通信速度自体が速くないのが気になります。当サイトでは主要格安SIMの速度比較を定期的に実施していますが、今年に入ってからIIJmioの通信速度は低迷気味で改善の兆しも見えないのが現状です。
格安SIM MVNO 格安スマホの通信速度比較。速いのは?-体感速度動画あり-【2018年9月3日実測】
特に、IIJmioは平日昼間の速度低下が目立っているため、IIJmioの回線を利用するU-mobile PREMIUMが他社格安SIMと比べて特に昼間に高品質な速度で提供されるとは思えないのが正直な感想です。
今後、IIJmioの通信速度が劇的に回復する可能性ももちろんありますが、現状の通信品質が続くようであればU-mobile PREMIUMの通信品質に対して過度な期待はしないほうがいいでしょう。
U-mobile PREMIUMの申し込み方法
2016年7月1日に、U-mobile PREMIUMの提供が始まりました。U-mobile PREMIUMの申し込み方法を紹介します。
U-mobileの公式サイトにアクセスします。
U-mobile
U-mobile PREMIUMのバナーをクリックします。
「お申し込みはこちら」をクリックします。
利用規約を読んで「以下に同意し、お申し込みをする」にチェックを入れ「次へ」をクリックします。
音声通話SIM・データ通信SIMなどを選んでいきます。特にSIMカードのサイズに関しては、U-mobile PREMIUMのSIMを挿す端末のSIMカードサイズをあらかじめ確認しておいて、サイズを間違えないようにしましょう。
SIMの種類やSMSのあり・なし、サイズなどを選んだら、次は個人情報を入力していきます。「必須」と表示されている項目すべてを埋めていきます。
メールアドレスや暗証番号を入力したら、U-mobile PREMIUMの料金支払いに使うクレジットカード情報を入力して「お申し込み内容確認画面へ」をクリックします。
入力した内容に間違いがないかしっかりと確認します。
確認が終わり注意事項まで読んだら、「入力内容を送信する」をクリックします。
入力内容の送信が完了したら、申込み完了のためのメールが届きます。U-mobile PREMIUM申し込み時に入力したメールアドレスのボックスを確認します。
私の場合は、迷惑ボックスに届いていました。U-mobile PREMIUMからのメールがなかなか届かない場合は、迷惑ボックスも確認してみてください。
メールに記載されているURLをクリックします。
「お申し込み手続きが完了しました」と表示されれば、U-mobile PREMIUMの申し込みは完了です。お客様IDは念のためメモなどに控えておきましょう。
U-mobile Premiumの速度測定(実測)結果
U-mobile Premiumを契約したので、定期的に通信速度を測定しています。U-mobile Premiumだけの速度を測定しても、U-mobile Premiumのネットつかい放題が速いかどうかが分からないため、U-mobile Premiumの開始で新規申し込み受付が終了したU-mobileの定額無制限プラン「LTE使い放題」と、DTI SIMの「ネットつかい放題」を加えた3枚のSIMで速度を測定・比較しています。
スピードテストの速度測定にはSpeedSpotのアプリを使っています。
Speedcheck - スピードテスト - Google Play のアプリ
また、スピードテストの結果だけでは体感速度がどの程度なのかが分からないため、アプリを実際に使っている様子を動画に記録しています。
体感速度の測定に使っているのは以下の3アプリです。
・Chromeブラウザ(Yahoo!ニュースを閲覧)
・Youtube
・Google Playストア
ブラウザでウェブサイトにアクセスする場合やYoutubeなどで動画を観る、アプリをインストールする場合はすべてコンテンツをダウンロードしています。
そのため、スピードテストの結果ではダウンロード速度が重要になります。
ここでは、主にダウンロード速度についてスピードテストアプリの測定結果と上記3アプリを使った際の体感速度結果を比較・検証していきます。
2016年7月21日
スピードテストアプリによる測定結果はこちらです。体感速度を記録した動画はこちら。
8時台
8時台のU-mobile Premiumは、ダウンロード速度の平均値が15.12Mbpsで、DTI SIMの平均値は1.68Mbps、U-mobile「LTE使い放題」のダウンロード速度の平均値は13.67Mbpsとなっています。スピードテストの結果を見ると、U-mobile Premiumはかなり速度が出ていますね。
体感速度を見ても、U-mobile Premiumは十分速く快適に通信できる状況です。
Youtubeに関しても、U-mobile Premiumは画質480pの動画でも止まることなくスムースに視聴できます。
アプリのインストールに関しても、U-mobile Premiumは速いです。
U-mobile Premiumの8時台は、スピードテストだけでなく体感速度も速く快適に通信できる状況です。
12時台
8時台のU-mobile Premiumは、ダウンロード速度の平均値が0.11Mbpsで、DTI SIMのダウンロード速度の平均値は0.39Mbps、U-mobile「LTE使い放題」のダウンロード速度の平均値は1.91Mbpsとなっています。スピードテスト上の結果では、新規申し込み受付をしていないU-mobileのLTE使い放題が昼間でも1Mbpsを超えており十分な速度であることが分かります。
逆に、U-mobile Premiumは速度がかなり落ちています。
ブラウザに関しては、U-mobile Premiumはページの表示にかなり時間がかかっていました。
Youtubeは、240pの画質でU-mobile Premiumは再生が始まらず、また始まっても断続的に途中で止まってしまう状況でまともに視聴できません。
240pで再生が厳しい状況なので、360pや480pなどより高い画質ではU-mobile Premiumはほぼ視聴できません。
アプリのインストールに関しても、U-mobile Premiumはかなり遅いです。
12時台のU-mobile Premiumは、ブラウザ、Youtube、アプリインストールのすべてでまともに使えない状況です。
20時台
20時台のU-mobile Premiumは、ダウンロード速度の平均値が5.03Mbpsで、DTI SIMのダウンロード速度の平均値は0.82Mbps、U-mobile「LTE使い放題」のダウンロード速度の平均値は1.27Mbpsとなっています。ブラウザに関しては、3枚ともほぼ同じ体感速度ですが、U-mobile Premiumがスピードテストの結果の割には体感で若干遅く感じます。PING値の高さ(反応速度の遅さ)が原因かもしれません。
Youtubeに関しては、U-mobile Premiumは480pの動画も止まることなく視聴できています。
アプリのインストールに関しては、スピードテストの結果が最速のU-mobile Premiumがやはり速いです。
20時台のU-mobile Premiumは、ブラウザ、Youtube、アプリインストールのすべてにおいて快適に通信できます。
22時台
22時台のU-mobile Premiumは、ダウンロード速度の平均値が5.65Mbpsで、DTI SIMのダウンロード速度の平均値は0.31Mbps、U-mobile「LTE使い放題」のダウンロード速度の平均値は0.49Mbpsとなっています。22時台も、U-mobile Premiumのスピードテスト上の結果が目立っています。
ブラウザは、U-mobile Premiumが速くDTI SIMとU-mobile LTE使い放題で若干表示速度の遅さが確認できます。
Youtubeに関しては、U-mobile Premiumは480pでも止まることなくスムースに再生されています。
アプリのインストールも、スピードテストの結果が良いU-mobile Premiumが速いですね。
22時台のU-mobile Premiumは、20時台に続き快適に通信できる状況です。
【まとめ】U-mobile Premiumはブラウザを快適に利用できる?
U-mobile Premiumの「ネットつかい放題」によるブラウザ利用(ウェブサイト閲覧)は、12時台以外の時間帯は快適に通信できます。【まとめ】U-mobile PremiumはYoutube動画を快適に視聴できる?
U-mobile Premiumの「ネットつかい放題」によるYoutubeの動画視聴は、12時台はまともに視聴できないものの、それ以外の時間帯は480pの動画でも快適に視聴できます。【まとめ】U-mobile Premiumはアプリをスムースにインストールできる?
U-mobile Premiumの「ネットつかい放題」によるアプリのインストールは、12時台はかなり遅いもののそれ以外の時間帯はかなり速いです。U-mobile PREMIUMまとめ
U-mobile PREMIUMは高い通信品質で使い放題プランを提供するのが目的です。U-mobile PREMIUMの特徴やサービスの内容をなどを見る限りでは、現在提供されているLTE使い放題と異なるのは大元の回線がフリービットかIIJmioかという点だけです。
実際の通信速度に関しては、現状では12時台は遅すぎてほぼ使えないものの、昼間以外の時間帯はかなり快適に通信できる状況です。
U-mobile Premiumは、12時台はあまり通信せず通勤・通学時や帰宅後にがっつり動画などを視聴したいという人におすすめの格安SIMです。
U-mobile PREMIUMのまとめは以上です。
公式サイト
U-mobile
U-mobileを含む、ドコモ回線を使った格安SIMの料金やサービス、機能の比較はこちら。
格安SIMカード MVNO docomo系比較・おすすめランキング【8月29日】