このページでは、シャープ製のSIMフリースマートフォンAQUOS mini SH-M03のスペックと特徴、発売日、格安SIMとセットで販売するMVNO事業者をまとめています。
目次
AQUOS mini SH-M03について
AQUOS mini SH-M03は、2015年10月に発売されたAQUOS SH-M02の後継機種となる端末です。SH-M02はシャープが製造する端末で、ドコモなど日本の大手キャリアに端末を供給している技術oを活かし、SIMフリー端末ながらキャリア向け端末にも搭載されている防水やおサイフケータイ、赤外線など日本製端末ならではの機能を採用しています。
また、SH-M02はエヴァンゲリオン20周年記念モデルとして「SH-M02-EVA20」がセブンイレブン限定で販売されたことでも話題となりました。
主な特長|AQUOS SH-M02-EVA20|製品ラインアップ|AQUOS:シャープ
AQUOS mini SH-M03は、AQUOS SH-02と同様日本独自の機能を盛り込みつつ基本的なスペックもアップしています。
AQUOS mini SH-M03とAQUOS SH-M02 新旧スペック比較と違い
AQUOS mini SH-M03とAQUOS SH-M02のスペック比較と違いは以下の通りです。赤で記載されているのは優れている部分です。AQUOS mini SH-M03 | AQUOS SH-M02 | |
---|---|---|
OS | Android 6.0 Marshmallow | Android 5.0 Lollipop |
ディスプレイ | 4.7インチ IGZO | 5.0インチ |
ディスプレイ解像度 | 1080 x 1920(フルHD) | 720 x 1280(HD) |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon 808 MSM8992 1.8GHz x 2 1.4GHz x 4 6コア | Qualcomm Snapdragon 410 MSM8926 1.2GHz 4コア |
RAM | 3GB | 2GB |
ストレージ | 16GB | 16GB |
外部メモリー | microSD / microSDHC / microSDXC(最大200GB) | microSD/microSDHC(最大32GB) |
背面カメラ | 約1310万画素 CMOS 光学手ぶれ補正 | 約1310万画素 CMOS |
前面カメラ | 約500万画素 CMOS | 約210万画素 CMOS |
VoLTE | ○ | ○ |
バッテリー容量 | 2,810mAh | 2,450mAh |
連続通話時間 | 約1,150分(VoLTE) 約870分(3G) 約720分(GSM) | - |
連続待受時間 | 約460時間(LTE) 約510時間(3G) 約400時間(GSM) | - |
サイズ | 126x 66 x 8.9 mm | 134 x 71 x 9.9 mm |
重量 | 約120g | 約145g |
SIMサイズ | nanoSIM | nanoSIM |
対応周波数 (バンド) | 不明 | LTE Band1(2,100MHz) Band3(1,700MHz) Band19(800MHz) Band21(1500MHz) 3G Band1(2,100MHz) Band6(800MHz) Band19(800MHz) |
防水 | ○ (IPX5/8) | ○ (IPX5/7) |
防塵 | ○ (IP6X) | × |
ワンセグ | ○ | × |
おサイフケータイ | ○ | ○ |
赤外線 | ○ | ○ |
Wi-Fi | IEEE802.11a / b / g / n / ac | IEEE802.11b / g / n |
カラー | ホワイト / レッド | ホワイト / レッド(gooSIM SELLER限定) |
このスペック比較をもとに、AQUOS mini SH-M03の特徴やメリットを以下にまとめます。
AQUOS mini SH-M03の特徴・メリット
AQUOS SH-M02と比較して分かる、AQUOS mini SH-M03の特徴やメリットは以下の通りです。ディスプレイ解像度がフルHDに
AQUOS mini SH-M03は、ディスプレイ解像度がフルHDにスペックアップしています。5インチでHDだったSH-M02に比べると、SH-M03のディスプレイは4.7インチと小型化しつつ解像度は上がっているためかなり高精細です。
SH-M03なら、小さい文字まで潰れることなくきれいに表示され見やすいです。
動きの激しい動画や画面スクロール時の文字が見やすいディスプレイ
SH-M03には、残像を抑えた描画を実現する120Hz駆動ディスプレイを搭載しています。120Hz駆動のディスプレイは、1秒間に120回表示を更新します。動画はパラパラマンガのように静止画を重ねることで動きを表現するので、なるべくコマが多いほうがよりスムースな動きになります。
SH-M02も含む一般的なスマートフォンのディスプレイは60Hz駆動(1秒間に60回表示)のため、SH-M03は同じ1秒間で2倍のコマ数を描画できることになります。
これにより、動きの激しい動画や画面スクロール時の文字もくっきりと見やすいのがメリットです。
CPUにNexus5Xと同じSnapdragon 808を搭載
端末の動作のスムースさに大きく影響するのがプロセッサ(CPU)の性能です。AQUOS mini SH-M03は、SH-M02に比べてプロセッサのスペックもアップしています。
SH-M02が1.2GHz 4コアのSnapdragon 410だったのに対し、SH-M03は1.8GHz x 2+1.4GHz x 4の計6コアのSnapdragon 808となっています。
Snapdragon 808は2015年に発売されたNexus5Xにも搭載されているプロセッサで、ブラウザやメール、SNS、動画、軽めのゲームなどをする分には全くストレスは感じません。
では、SH-M03とSH-M02のプロセッサは具体的にどの程度差があるのか、ベンチマーク結果を比較してみます。なお、SH-M03のベンチマーク結果はまだ出ていないため、同じプロセッサを搭載しているNexus5XとSH-M02を比較します。
ベンチマーク結果は、Geekbenchのものを使っています。
Nexus5X
SH-M02
Nexus5Xのベンチマーク結果は若干テスト結果に開きがあります。特に良い結果に関しては、CPUを制御するカーネルを別のものに入れ替えたりしてCPUの最大クロック数を上げパフォーマンスを向上させている可能性があるため、低い結果の方でSH-M02と比較します。
SH-M02は、コア単体の処理能力を示すシングルコアで340ほど、マルチコアで1150程度なのに対し、Snapdragon 808はシングルコアで約650、マルチコアで約2,000と2倍弱の結果になっています。
SH-M03のプロセッサ性能は、SH-M02から大きく向上していることが分かります。Nexus5Xと同様、SH-M03もスムースな操作が期待できます。
RAMが3GBに増量
SH-M02はRAMが2GBでしたが、SH-M03は1GB増量されて3GBとなっています。最近のアプリはRAMの容量を多く使うものも多いため2GBでは不安ですが、3GBあればRAMを多く消費するゲームなどのアプリを複数起動して切り替えながら使っても体感で遅く感じることはないでしょう。
microSDは最大200GBのSDXCに対応
SH-M02とSH-M03はどちらもmicroSDに対応はしていますが、対応する最大容量が大きく異なります。SH-M02が32GBまでのmicroSDしか使えないのに対し、SH-M03は最大200GBのmicroSDまで使えます。
SH-M03は内部ストレージ容量が16GBと決して多くはないため、写真や動画をたくさん撮影したい、アプリをたくさんインストールしたいという人はmicroSDが必須になります。
そんなmicroSDが200GBまで対応していれば、自分の利用状況に応じて柔軟に容量を拡張できるので安心ですね。
バッテリー容量が2810mAhに増量
SH-M03はSH-M02に比べてバッテリー容量が360mAh増量されています。SH-M02の連続待受時間や連続通話時間は公式サイトにも記載がないので分かりませんが、少なくともSH-M02よりはバッテリーは長持ちする可能性が高いです。
また、SH-M03はディスプレイにIGZOを採用しています。IGZOは画面オンで静止画面時の電力消費を大幅に減らすことができるため、IGZOを採用していないSH-M02に比べるとバッテリーの持ちは良くなります。
SH-M03は、1日中スマホを使っているといったようなヘビーな使い方をしなければバッテリーの持ちを心配する必要はないでしょう。
防水性能がIPX5/8にアップ
SH-M02は防水性能がIPX5/7だったのに対し、SH-M03はIPX5/8にアップしています。両者で共通する「IPX5」は、内径6.3mmのノズルで約3mの距離から1分間あたり約12.5リットルの水を3分以上かける条件で、あらゆる方向からノズルによる流れが強めの水をかけた場合でも、電話機としての性能を保ちます。
SH-M02の「IPX7」は、常温で水道水、かつ揺れたり流れたりしていない、静止している水の水深1mの水槽に電話機本体を静かに沈め、約30分間水底に放置しても本体内部に浸水せず、電話機としての性能を保ちます。
SH-M03の「IPX8」は、常温で水道水、かつ揺れたり流れたりしていない、静止している水の水深1.5mの水槽に電話機本体を静かに沈め、約30分間水底に放置しても本体内部に浸水せず、電話機としての性能を保ちます。
SH-M03の防水性能は、SH-M02に比べて水深が50センチ深くても保てるというわずかな差ではあるものの、スペックアップであることは間違いありません。
とはいえ、SH-M03を海水やお風呂のお湯などにつける場合は上記の条件に当てはまらないため防水性能を発揮できない可能性があります。注意しましょう。
防塵(IP6X)にも対応
SH-M02はホコリから端末を守る防塵性能はありませんでしたが、SH-M03は防塵にも対応しています。防塵性能はIP6Xとなっています。IP6Xは、直径75μm以下のちりやホコリが入った装置に端末を8時間入れてかき混ぜても、端末を取り出した時に内部にちり・ホコリとも入りません。
なお、防塵の等級は0級から6級まであり等級が上がるほど防塵性能が高いことを意味しますが、IP6Xは名称の通り6級なので防塵性能が最も高いです。
SH-M03は、防水だけでなく防塵にも対応しているため、屋外でも防水・防塵機能非対応の端末に比べれば気兼ねなく使えます。
ワンセグを搭載
SH-M02にはワンセグが搭載されていませんでしたが、SH-M03ではワンセグも搭載されています。また、SH-M03のワンセグは視聴だけでなく録画にも対応しています。録画した番号は内部ストレージにのみ保存可能で、microSDには保存できません。
ワンセグの画質はそこまで良くないためテレビ代わりとして使うのは厳しいのと、容量の少ない内部ストレージにしか保存できないのが残念ではあるものの、録画予約を忘れていた際などにスマホで録画できるのはメリットです。
なお、最近のワンセグ対応端末はアンテナを外付けする必要があるものが多いですが、SH-M03も外付けのアンテナが必要かは現時点では不明です。
ポケモンGOに完全対応。ジャイロセンサー搭載でARモードでも遊べる
2016年7月に日本でも遊べるようになった「ポケモンGO」は、機種によってはプレイできなかったりAR(拡張現実)が使えないものもあります。プレイできないのは、プロセッサ(CPU)にSnapdragonを搭載していない一部機種やOSの要件を満たしていない機種で、ARが使えないのはジャイロセンサーを搭載していない機種です。
ポケモンGOはジャイロセンサーなしスマホでARが使えない【実例】
SH-M03に関しては、プロセッサにSnapdragonを搭載しOSも対応しているため、ポケモンGOを遊ぶことができます。
また、ARを利用するために必要なジャイロセンサーも搭載しているため、ポケモンGOをフルに楽しめます。
AQUOS mini SH-M03の特徴やメリットは以上です。
AQUOS mini SH-M03の注意点・デメリット
次に、AQUOS mini SH-M03の注意点やデメリットをまとめます。指紋認証センサは非搭載
最近発売されるSIMフリースマートフォンの多くは、指紋認証センサを搭載しています。これは、指紋認証センサを搭載する端末が採用するAndroid 6.0が指紋認証をOSレベルで正式にサポートしているためです。
安いものでは、ZTE BLADE V7 Liteが21,800円で指紋認証センサを搭載しています。
SH-M03はワンセグやおサイフケータイを搭載し、かつ防水防塵対応のためコストがかかるのは仕方ないですが、価格は5万円ほどと高めなので指紋認証センサは搭載してほしかったですね。
おサイフケータイには対応するものの利用できないサービスもあり
これは、SH-M03に限らずおサイフケータイに対応しているSIMフリースマホ全てに当てはまる注意点なので、ここで触れておきます。SIMフリースマホでは、すべてのおサイフケータイサービスが利用できるわけではありません。
SIMフリースマホが対応していないおサイフケータイサービスに、ドコモが提供するdカードとdカード miniがあります。
SIMフリースマホ・格安SIM(MVNO)専用のiDアプリをインストールすることで、SH-M03も含むおサイフケータイ対応のSIMフリースマホで多くの対応サービスを使うことができますが、dカードやdカードminiを設定しようとしてもタップできず設定できない点には注意しましょう。
SIMフリースマホや格安SIMでおサイフケータイを使う際の注意点などはこちらをご覧ください。
格安SIM MVNOで使えるおサイフケータイ(iD/Suica)と注意点まとめ
海外のSIMフリースマホに比べると割高
SH-M03は日本独自機能を多く搭載していながらスペックも高いのが最大のメリットですが、その分価格も高いです。また、SH-M03のスペックが高いといってももっと安い海外のSIMフリースマホよりはスペック的に劣る部分もあります。
SH-M03のプロセッサの性能が、同じような価格帯の海外のSIMフリースマホと比べてどうかを把握するために、日本ですでに発売中の30,000円ほどで購入できる最新のSIMフリースマートフォンHUAWEI P9liteと、今後日本で発売されるとみられるASUS Zenfone3のベンチマーク結果を比較してみます。
HUAWEI P9lite
ASUS ZenFone3
HUAWEI P9liteはHisilicon製の2.0GHz 8コアのKirin650を搭載していますが、シングルコア・マルチコアともSH-M03のSnapdragon 808を上回っています。
ASUS ZenFone3はQualcomm製の2.0GHz 8コアのSnapdragon 625を搭載しており、こちらもシングルコア・マルチコアともSnapdragon 808を上回っています。
HUAWEI P9liteは約3万円で購入でき、ASUS ZenFone3は3.5万~4万円程度で販売される見込みです。
動作のスムースさだけを見ると、SH-M03は海外のSIMフリースマホにはかなわない点には注意しましょう。
AQUOS mini SH-M03のデメリットは以上です。
AQUOS mini SH-M03の価格
AQUOS mini SH-M03の詳細な価格は不明ですが、楽天モバイルが49,800円で予約を受け付け中です。楽天モバイルは市場価格とほぼ同じ価格でスマホを販売するので、SH-M03の価格は5万円前後になる可能性が高いです。
AQUOS mini SH-M03の発売日
AQUOS mini SH-M03の発売は、2016年7月下旬の予定です。AQUOS mini SH-M03を格安SIMとセットで購入できるMVNO
AQUOS mini SH-M03を格安SIMとセットで購入できるMVNOは以下の通りです。・BIGLOBE SIM
価格:不明
・OCNモバイルONE
価格:49,800円
・楽天モバイル
価格:49,800円
BIGLOBE SIMは、2016年7月16日までSH-M03が3,000円安くなるクーポンをプレゼントするキャンペーンを開催しています。
http://0962.jp/smp1606/
楽天モバイルは、2016年7月20日までSH-M03が5,000円割引されるキャンペーンを開催中です。
楽天モバイルのキャンペーン詳細と併用パターン、注意点まとめ【9月】
BIGLOBE SIMはまだ価格が不明のため、仮に販売価格が市場価格よりも高ければ3,000円割引されるクーポンを適用してもそこまで安くならない可能性もあります。
対して、楽天モバイルのスマホセットは家電量販店と同じ価格で販売されることが多く、また一括と分割を選べたり割引額が5,000円と大きいため、BIGLOBE SIMよりも安く購入できる可能性が高いです。
OCNモバイルONEは、goo SimSellerにてOCNモバイルONEのSIMとSH-M03のセットが販売されています。
※販売終了しました。
goo SIMSellerでSH-M03を購入する際に、OCNモバイルONEのデータ通信専用SIMを選ぶとSIMカードも一緒に送られてくるものの契約はしていない状態のため、SIMを利用するには別途OCNモバイルONEへの申し込みが必要です。
つまり、OCNモバイルONEの契約は必須ではないので契約しなくてもOKです。SIMが送られてきたからと言って必ず契約しなければならないということはありません(gooSIMSeller 0570-666-072に電話にて確認済み)。
BIGLOBE SIMと楽天モバイルはSIMの契約が必須なのでSIMも利用することが前提になりますが、goo SIMSellerならSH-M03だけ利用してSIMは現在使っているものや他社の格安SIMを別に契約して利用することもできるのがメリットです。
逆に、BIGLOBE SIMと楽天モバイルで購入したSH-M03は破損や水濡れ時に安い代金で新しい端末と交換できる補償サービスを付けることができますが、goo SIMSellerで購入したSH-M03はそのような補償がありません。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、自身の利用状況を確認したうえで選びましょう。
BIGLOBE SIMと楽天モバイル、OCNモバイルONEを含む、SH-M03で利用できるドコモ回線を利用した格安SIMの料金や機能、サービスの比較はこちらをご覧ください。
格安SIMカード MVNO docomo系比較・おすすめランキング【8月29日】
AQUOS mini SH-M03を単体で購入できる店舗
AQUOS mini SH-M03を単体で購入できる家電量販店などの店舗は、現時点では不明です。AQUOS mini SH-M03まとめ
AQUOS mini SH-M03は、前モデルのSH-M02と比べると防水や防塵、おサイフケータイ、ワンセグといった日本独自の機能を搭載しつつ全体的にスペックアップし、使い勝手も向上しています。同日に発表された、SH-M02と同じく日本独自機能を多く盛り込んだ富士通製のarrows M03と比べると、SH-M03の方が価格は15,000円ほど高いもののその分CPUやRAM、ディスプレイ解像度など主要なスペックが高いです。
防水・防塵やおサイフケータイ、ワンセグがあるSIMフリー端末でスペックにこだわらず、なるべく安く済ませたいならarrows M03が、価格が高くてもスペックも高いものが希望ならSH-M03がおすすめです。
上記の日本ならではの機能には特にこだわりがなく動作がスムースで価格が安い端末が希望なら、HUAWEI P9liteがおすすめです。
HUAWEI P9liteは、約3万円という低価格ながら本体のデザインに安っぽさは全くなく、またCPUの性能はSH-M03と変わらずかなり軽快に動作します。
また、SH-M03になくHUAWEI P9liteにはある機能に指紋認証センサがあります。指紋認証センサを活用することで、画面オン時の電源ボタンを押してロックを解除するという手間が背面のセンサに指を置くだけで済むのでかなり便利です。
自身のスマホの使い方や用途をよく吟味したうえで、SH-M03にするかその他の端末にするかを検討しましょう。
AQUOS mini SH-M03のスペックと発売日、MVNO(格安SIM)セットまとめは以上です。