目次
- ZenFone3 Deluxeのスペック
- ZenFone3 DeluxeとZenFone2/ZenFone3/ZenFone3 Ultraのスペック比較表
- ASUS ZenFone3 Deluxeの特徴・メリット
- プロセッサにQualcomm Snapdragon 820を採用
- RAMは6GB。ストレージは最大256GBモデルもあり
- ストレージにUFS 2.0採用でSSD並みの読み込み・書き込み速度に
- 筐体の素材がプラスチックからアルミに改善
- ベゼルが狭いスリム設計で画面占有率は79%
- 背面に指紋認証センサを搭載
- アプリをSDカードにインストール可能
- NFCに対応
- USB Type-Cコネクタを搭載
- 2,300万画素・最速0.03秒でオートフォーカスなど高機能なカメラ
- ドコモのFOMAプラスエリアやauのCDMA2000(3G)、LTEプラチナバンドに対応
- BoostMaster Fast Charging(Quick Charge 3.0)に対応。39分で60%まで充電可能
- ZenFone3 Deluxeのデメリット・注意点
- ZenFone3 Deluxeの動画
- ZenFone3 Deluxeのベンチマーク結果(Geekbench)
- ASUS ZenFone3 Deluxeの価格
- ASUS ZenFone3 Deluxeの日本発売日
- ZenFone3 Deluxeまとめ
ZenFone3 Deluxeのスペック
ZenFone3 Deluxeのスペックは以下の通りです。OS
・Android 6.0 Marshmallow・ASUS ZenUI 3.0
ディスプレイ
サイズ:5.7インチ IPS解像度:1920 x 1080(フルHD)
Super AMOLED(有機EL)
プロセッサ
Qualcomm Snapdragon 820 2.15GHz 4コア/Qualcomm Snapdragon 821 2.4GHz 4コア
RAM
4GB/6GBストレージ
64GB/128GB/256GB外部メモリー
microSD(最大128GB)背面カメラ
2300万画素静止画:4軸光学式手ブレ補正
動画:3軸電子式手ブレ補正
デュアルLED
0.03秒レーザーオートフォーカス
前面カメラ
800万画素バッテリー容量
3000mAhBoostMaster Fast Charging(Quick Charge 3.0)
(39分で60%まで充電可能)
サイズ(高さ x 幅 x 厚さ)
156.4 x 77.4 x 4.2~7.5 mm重量
170gSIMサイズ
スロット1:microSIMスロット2:nanoSIM または microSD
※nanoSIMスロットはmicroSDと排他。
※両スロットとも4Gまたは3Gで同時待ち受けはできない。
対応周波数(バンド)※グローバルモデル
FDD-LTE(4G):2100MHz(band1) / 1900MHz(Band2) / 1800MHz(Band3) / 1700MHz(Band4) / 850MHz(Band5) / 2600MHz(Band7) / 900MHz(Band8) / 700MHz(Band12) / 700MHz(Band17) / 800MHz(Band18) / 800MHz(Band19) / 800MHz(Band20) / 850MHz(Band26) / 700MHz(Band28) / 700MHz(Band29) / 2300MHz(Band30)TD-LTE(4G):Band38 / Band39 / Band40 / Band41
WCDMA(3G):2100MHz(Band1) / 1900MHz(Band2) / 1700MHz(Band4) / 850MHz(Band5) / 800MHz(Band6) / 900MHz(Band8) / 800MHz(Band19)
CDMA2000(3G):BC0
GSM(2G):1900MHz / 1800MHz / 900MHz / 850MHz
センサー
加速度センサ / 電子コンパス / ジャイロスコープ / 近接センサ / ホールセンサ / 環境光センサ / RGBカラーセンサ / 赤外線センサ / 指紋認証センサその他
・Wi-Fi:802.11b/g/n/ac・Bluetooth:V4.2 +A2DP +EDR
・NFC
・USB Type-C
・3.5mm ミニジャック
カラー
グレイシャーシルバー / チタニウムグレー / シマーゴールドZenFone3 DeluxeとZenFone2/ZenFone3/ZenFone3 Ultraのスペック比較表
ZenFone3 Deluxeのスペックは上記の通りですが、ZenFone3 Deluxeが前モデルのZenFone2や同じZenFone3シリーズのZenFone3・ZenFone3 Ultraのスペックと比べてどうなのかを客観的に把握するために、スペック比較表を作成しました。各モデルにおいて優れている機能は赤字にしてあります。他モデルとの比較や検討の際にご利用ください。
ZenFone2 | ZenFone3 | ZenFone3 Deluxe | ZenFone3 Ultra | |
---|---|---|---|---|
OS | Android 5.0 | Android 6.0 | Android 6.0 | Android 6.0 |
ディスプレイ | 5.5インチ 1920x1080 フルHD IPS | 5.5インチ 1920x1080 フルHD IPS | 5.7インチ 1920x1080 フルHD 有機EL | 6.8インチ 1920x1080 フルHD IPS |
CPU | Intel Atom Z3580 2.33GHz 4コア Intel Atom Z3560 1.83GHz 4コア | Snapdragon 625 2.0GHz 8コア | Snapdragon 820 2.15GHz 4コア | Snapdragon 625 1.8GHz 8コア |
RAM | 2GB / 4GB | 3GB / 4GB | 6GB | 3GB / 4GB |
ストレージ | 32GB / 64GB | 32GB / 64GB | 64GB / 128GB / 256GB | 32GB/64GB/128GB |
microSD | 64GB | 128GB | 128GB | 200GB |
背面カメラ | 1300万画素 | 1600万画素 | 2300万画素 | 2300万画素 |
前面カメラ | 500万画素 | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 |
バッテリー | 3000mAh | 3000mAh | 3000mAh BoostMaster Fast Charging (Quick Charge 3.0) | 4100mAh BoostMaster Fast Charging (Quick Charge 3.0) |
対応周波数 (バンド) | ※日本向けモデル LTE(FDD-LTE) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 3(1800MHz) 4(1700MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) 9(1700MHz) 18(800MHz) 19(800MHz) 28(700MHz) 3G(W-CDMA) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) GSM 850MHz 900MHz 1800MHz 1900MHz | ※日本向けモデル LTE(FDD-LTE) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 3(1800MHz) 5(850MHz) 7(2600MHz) 8(900MHz) 18(800MHz) 19(800MHz) 26(850MHz) 28(700MHz) LTE(TD-LTE) 38 39 40 41 3G(W-CDMA) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) 19(800MHz) GSM 850MHz 900MHz 1800MHz 1900MHz | ※グローバルモデル LTE(FDD-LTE) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 3(1800MHz) 4(1700MHz) 5(850MHz) 7(2600MHz) 8(900MHz) 12(700MHz) 17(700MHz) 18(800MHz) 19(800MHz) 20(800MHz) 26(850MHz) 28(700MHz) 29(700MHz) 30(2300MHz) LTE(TD-LTE) 38 39 40 41 3G(W-CDMA) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 4(1700MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) 19(800MHz) 3G(CDMA2000) BC0 GSM 850MHz 900MHz 1800MHz 1900MHz | ※グローバルモデル LTE(FDD-LTE) 1(2100MHz) 3(1800MHz) 5(850MHz) 7(2600MHz) 8(900MHz) 18(800MHz) 19(800MHz) 20(800MHz) 26(850MHz) 28(700MHz) LTE(TD-LTE) 38 40 41 3G(W-CDMA) 1(2100MHz) 2(1900MHz) 5(850MHz) 6(800MHz) 8(900MHz) 19(800MHz) GSM 850MHz 900MHz 1800MHz 1900MHz |
サイズ | 高さ:152.5 幅:77.2 厚さ:3.9~10.9 mm | 高さ:152.59 幅:77.38 厚さ:7.69mm | 高さ:156.4 幅:77.4 厚さ:4.2~7.5mm | 高さ:186.4 幅:93.9 厚さ:6.8mm |
重さ | 170グラム | 155グラム | 170グラム | 233グラム |
センサー | 加速度センサ 電子コンパス ジャイロスコープ 近接センサ 環境光センサ 磁気センサ | 加速度センサ 電子コンパス ジャイロスコープ 近接センサ ホールセンサ 環境光センサ RGBカラーセンサ 赤外線センサ 指紋認証センサ | 加速度センサ 電子コンパス ジャイロスコープ 近接センサ ホールセンサ 環境光センサ RGBカラーセンサ 赤外線センサ 指紋認証センサ | 加速度センサ 電子コンパス ジャイロスコープ 近接センサ ホールセンサ 環境光センサ RGBカラーセンサ 赤外線センサ 指紋認証センサ |
ポート | microUSB | USB Type-C | USB Type-C | USB Type-C |
その他 | NFC | HDMI(USB OTG) Miracast FMラジオ | ||
背面素材 | プラスチック | ガラス | アルミユニボディ | アルミユニボディ |
カラー | ブラック グレー ゴールド レッド | ブラック ホワイト ゴールド ブルー | シルバー グレー ゴールド | シルバー グレー ピンク |
これらのスペック比較をふまえたうえで、ZenFone3 DeluxeのZenFone2からの変更点・改善点と特徴を以下にまとめます。
ASUS ZenFone3 Deluxeの特徴・メリット
ASUS ZenFone3 Deluxeの特徴は以下の通りです。プロセッサにQualcomm Snapdragon 820を採用
ZenFone4やZenFone5、ZenFone2などこれまでのZenFoneシリーズのプロセッサには、主にIntel製のものが搭載されていました。ZenFone3 Deluxeでは、ZenFone3やZenFone3 Ultraと同様現在多くのスマートフォンで採用されているQualcomm製のSnapdragonが搭載されています。
ZenFone3 Deluxeに搭載されているのは、Snapdragon 820です。
Snapdragon 820は、Snapdragonの中では最上位に位置するCPUです。
Snapdragon 820が1世代前のSnapdragon 810と比べて、CPUのパフォーマンスと電力消費の効率が2倍向上しているとのことです。
また、プロセッサ全体ではSnapdragon 810よりも消費電力を30%抑えられるとのこと。
現時点では最も高性能なプロセッサなので、ZenFone3 Deluxの動作はかなりスムースであることは間違いないでしょう。
RAMは6GB。ストレージは最大256GBモデルもあり
ZenFone3 Deluxeの高スペックなプロセッサは大きなメリットですが、それ以上に注目はRAM容量です。ZenFone3 Deluxeは、何と6GBのRAMを搭載しています。6GBを消費するのは逆に大変そうですが、今後アプリがよりメモリを喰うようになってRAMの消費が増えたとしても、ZenFone3 Deluxeなら余裕でさばけるでしょう。
ストレージにUFS 2.0採用でSSD並みの読み込み・書き込み速度に
ZenFone3 Deluxeは、ストレージにUFS 2.0を採用しています。これまでのスマホに主に採用されているのはeMMCです。eMMCの最大転送速度は4.0Gbps(400MB/s)なのに対し、UFS 2.0は5.8Gbps(500MB/s)または11.6Gbps(1160MB/s)となっており、eMMCに比べて最大で3倍の速さです。
UFS 2.0の速度は、転送速度が速いことで知られPCでよく採用されているSSDと変わらないパフォーマンスです。
UFS 2.0は、特にマルチタスク時やバーストモード(写真の連続撮影)時などにeMMCに比べてスムースに動作します。
また、大量の写真をサムネイル表示させる際の速度も、UFS 2.0の方が速く快適に利用できます。
スマホ向けのUFS 2.0ストレージをすでに大量生産しているSamsungが作成したeMMCとUFS 2.0との比較動画が分かりやすいので、興味がある人は確認してみてください。
なお、UFS 2.0は転送速度が劇的に向上するため、eMMCに比べてバッテリーの減りが速くなるのでは?と思う人もいると思います。
実際は、UFS 2.0は消費電力がeMMCとほぼ変わらないため、ZenFone3 DeluxeがUFS 2.0を採用しているからといってバッテリーの持ちが悪いということはありません。
ZenFone3 Deluxeは、CPUだけでなくストレージも高速化したことでバッテリーの持ちはそのままで常に快適に操作できる端末です。
筐体の素材がプラスチックからアルミに改善
ZenFone3 Deluxeは、ZenFone Ultraと同様ZenFoneのこれまでのモデルのプラスチック筐体からアルミ筐体に変更されています。筐体は1枚のアルミから削り出したユニボディとなっています。
アルミ筐体は最近発表・発売される端末の多くに採用されているので、ZenFone3 Deluxeもその流れに乗った形です。
また、これまで他社が発売してきたアルミ製ユニボディ搭載の端末には、電波を受信しやすくするためのアンテナ線が背面や側面にありました。
アルミユニボディを採用した端末といえばiPhoneですが、iPhoneはDラインと呼ばれるアンテナ線があります。
対して、ZenFone3 Deluxeはアルミユニボディながらアンテナ線を本体背面から取り除き筐体内部に収めたことで、ZenFone3 Ultra同様背面はシンプルなデザインとなっています。
ZenFone3 Deluxeは、特にゴールドが高級感があっていいですね。
ベゼルが狭いスリム設計で画面占有率は79%
ZenFone3 Deluxeはベゼル(ディスプレイの周りの額縁部分)が狭く、本体にディスプレイが占める割合がZenFone3 Ultraと同じく79%と非常に高いのも特徴です。ZenFone3 Deluxeはディスプレイサイズが5.7インチの若干大き目なスマートフォンですが、上記の通りベゼルが狭いためディスプレイサイズの割には本体サイズ(特に横)はコンパクトにまとまっている印象です。
また、ディスプレイ端はダイヤモンドカットも施されています。
ベゼルが狭いのとダイヤモンドカットなだけで、洗練された印象になります。
背面に指紋認証センサを搭載
現在、多くのスマートフォンは指紋認証センサが搭載されて発売されていますが、ASUSは直近のZenFone2シリーズまでは指紋認証センサを搭載していませんでした。ですが、ZenFone3 Deluxeではついに指紋認証センサも搭載しました。ちなみに、指紋認証センサはZenFone3 Deluxeだけでなく、同じZenFone3シリーズであるZenFone3とZenFone3 Ultraにも搭載されています。
ZenFone3 Deluxeが搭載するAndroid 6.0は指紋認証を標準サポートしているので、これまで他社のスマートフォンでAndroid 6.0の指紋認証を使っていた人は設定も迷わず完了できます。
またAndroid 6.0が初めての人でも、指紋認証の登録・設定自体は簡単です。Android 6.0の指紋認証センサの設定方法や使い方はこちらをご覧ください。
Android 6.0搭載 Nexus5X・Nexus6Pの指紋認証の設定方法。
ロックパターンやパスワードは他人でも正しい情報を入力すればロックが解除される可能性がありますが、指紋は本人のものだけを登録しておけば本人以外の第3者からロックを解除されることがなく高セキュリティなのが大きなメリットです。
アプリも指紋認証に対応しているものが増えてきていて、例えば楽天銀行アプリなども指紋認証でログインができるようになっています。
これにより、パスワードを入力する手間を省くことができるだけでなくセキュリティをより強固にできます。
また指紋認証を利用することで、ロックパターンやロック解除パスワード忘れで端末を初期化するといったトラブルに合うこともなくなります。
さらに、指紋認証でロック解除するとディスプレイがオフの状態から一気にロック解除とホーム画面が表示されるので、ロック解除時の手間が大幅に省けてかなり便利です。
ZenFone3 Deluxeの指紋認証センサに登録できる指は最大5本までとなっています。
私は現在Nexus6Pを使っていますが、端末をテーブルから取り上げたりポケットから出して人差し指ですぐにロック画面を解除してホーム画面に直で行けるのはかなり便利です。
ZenFone3 Deluxeを使うなら、指紋認証センサはぜひ使ってみてください。
アプリをSDカードにインストール可能
ZenFone3 Deluxeは、アプリをSDカードにインストールすることができます。ZenFone3 DeluxeのOS Android 6.0が搭載しているSDカードを内部ストレージとして使う機能を利用して、アプリをSDカードにインストールすると思われます。
ZenFone3 Deluxeはストレージ容量が最も少なくて64GBなので十分容量は多い方ですが、SDカードを活用すればさらにストレージを拡張できるので残容量を気にする必要は一切ないでしょう。
NFCに対応
ZenFone3 Deluxeは、NFCにも対応しています。NFCに対応しているZenFone3 Deluxeなら、マルチ残高リーダを利用することで、SuicaやWAON、Edy、nanacoといった電子マネーの残高を確認したり、Triggerを使ってNFCに機能を割り当てて自分なりにカスタムして使うことなどが可能になります。
USB Type-Cコネクタを搭載
ZenFone3 Deluxeでは、ZenFoneシリーズで初めてUSB Type-Cコネクタを採用しています。これまでのZenFoneシリーズで採用されていたmicroUSBは上下が対象ではないため、誤って上下を反対にして挿して端子を破損させないよう端末とケーブルをつなぐ際に目で確認する必要がありました。
USB Type-Cは上下対象なので、上下の向きを気にせずに端末にケーブルを挿しこめるのが大きなメリットです。
私が使っているNexus6PのコネクタもUSB Type-Cですが、ケーブルを挿す際にいちいち向きを気にする必要がないため手間がかからず良いです。
なお、ZenFone3 Deluxeが搭載するAndroid 6.0では、USB Type-CもOSレベルで標準対応しているので安心です。
Android 6.0 MarshmallowはUSB Type-Cに正式対応。充電速度とファイル転送速度の向上の他、Android M搭載のデバイスから他のUSB Type-Cのデバイスに給電が可能に
2,300万画素・最速0.03秒でオートフォーカスなど高機能なカメラ
ZenFone3 Deluxeは、2,300万画素の背面カメラを搭載しています。また、ZenFone3 Deluxeのカメラは画素数だけでなく、オートフォーカスの速度も大幅に向上しています。
ZenFone3 Deluxeのカメラは、レーザーオートフォーカスと位相差オートフォーカス、コンティニュアスオートフォーカスの3機能(TriTechオートフォーカス)を組み合わせることで、最速0.03秒で焦点を合わせることができます。
また、静止画(写真)は4軸光学式手ブレ補正(OIS)に、動画は3軸電子式手ブレ補正(EIS)に対応しており、手ブレに強いカメラとなっています。
子どもや動物など、動きのある被写体を撮影する際に重宝しますね。
ドコモのFOMAプラスエリアやauのCDMA2000(3G)、LTEプラチナバンドに対応
ZenFone3 Deluxeの大きな特徴として、日本向けのモデルは現時点ではないもののグローバルモデルが日本の通信事業者が利用している周波数(バンド)にも幅広く対応している点も挙げられます。ZenFone3 DeluxeのLTE対応周波数と日本の大手キャリアの対応周波数は以下の通りです。
4G LTE バンド (周波数) | 1 (2100) | 3 (1700) | 8 (900) | 11 (1500) | 18 (800) | 19 (800) | 21 (1500) | 26 (800) | 28 (700) | 41 (2500) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ZenFone3 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||
docomo | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
au | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ WI MAX 2+ | ||||
SoftBank | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ AXGP |
ドコモに関しては、5バンドのうちバンド21以外の4バンドは全て対応しています。ZenFone3 Deluxeは、ほぼドコモで販売されている端末と変わらないエリアでLTEの高速通信を利用できます。
auに関してはバンド11以外の全てのバンドに、ソフトバンクは5バンド全てに対応しています。auとソフトバンクについても、広いエリアでのLTE通信が可能です。
ZenFone3 Deluxeの3G対応周波数と日本の大手キャリアの対応周波数は以下の通り。
3G バンド (周波数) | 1 (2100) | 6 (800) | 8 (900) | 9 (1700) | 11 (1500) | 19 (800) | au 3G BC0 (800) | au 3G BC6 (2000) (2100) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ZenFone3 | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
docomo | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||
au | ○ | ○ | ||||||
SoftBank | ○ | ○ | ○ |
ドコモに関しては、東名阪のみで利用できるバンド9以外は全て対応しています。
ZenFone3 Deluxeは特にドコモのSIMやドコモ系格安SIMを挿して利用する際に重要な、山間部や都市部の一部で利用されているFOMAプラスエリアの800MHz(Band6 / Band19)にも完全対応しています。
つまり、ZenFone3 Deluxeはドコモが販売する端末と変わらないエリアで通話や通信が可能です。
auの3Gは、ドコモやソフトバンクが採用しているW-CDMAではなくCDMA2000を利用していますが、ZenFone3 DeluxeのグローバルモデルはCDMA2000のBC0にも対応しています。
そのため、ZenFone3 DeluxeはauのSIMでも通話・通信を問題なく利用できます。
ただし、CDMA2000の周波数は技適を通過していないことも多いのが現状です。例え周波数自体が対応していても、技適を通過していない周波数は日本国内で利用することが禁じられている点には注意しましょう。
ソフトバンクに関しては、バンド11以外は全て対応しています。
ソフトバンクのバンド11はULTRA SPEED(DC-HSDPA)と呼ばれる、3Gながら最大受信速度が42Mbpsで高速通信できる周波数帯です。
ですが、バンド11は現在エリア縮小中で2017年3月末には停波し、2017年4月以降に順次LTE用として利用される予定となっているため、ZenFone3 Deluxeがバンド11に対応していなくても特に問題ありません。
すでに日本向けのモデルの存在が確認されているZenFone3に対して、ZenFone3 Deluxeは日本向けモデルの存在が現時点では確認できません。
ですが、グローバルモデルでこれだけ日本のキャリアが利用する周波数に対応しているなら、日本向けモデルにこだわらずにグローバルモデルを購入してもエリアの心配をする必要なく快適に通話や通信できますね。
BoostMaster Fast Charging(Quick Charge 3.0)に対応。39分で60%まで充電可能
ZenFone3 Deluxeは、急速充電機能「BoostMaster Fast Charging」に対応しています。充電の速度は、ZenFone3 Deluxeの3,000mAhの大容量バッテリーを39分で60%まで充電できるとのことです。
バッテリー容量が大きくなるほど充電にかかる時間も長くなるのは仕方ないですが、ZenFone3 Deluxeなら少しの時間でもしっかり充電できるので便利ですね。
ZenFone3 Deluxeのデメリット・注意点
ZenFone3 Deluxeのメリットは上記の通りです。次に、ZenFone3 Deluxeのデメリットや注意点をまとめます。有機ELディスプレイのため屋外で見づらい場合も
ZenFone3 Deluxeは、ZenFone3シリーズの中で唯一ディスプレイに有機ELを採用しています。有機ELは、鮮やかで自然な発色などがメリットとしてありますが、デメリットとして画面の明るさが足りないことが挙げられます。
明るい屋内であれば暗さを感じることはありませんが、明るい屋外、特に夏場など日差しが強い場合は有機ELのスマートフォンの明るさを最大にしても暗く見づらいこともあります。
スマートフォンを屋外でよく使うという場合は、有機ELの暗さはストレスを感じるかもしれません。慎重に検討しましょう。
背面カメラに出っ張りがある
ZenFone3 Deluxeは2,300万画素の高性能なカメラを搭載しているため、スマートフォンで写真をたくさん撮りたい人にはメリットの多い端末です。ですが、ZenFone3 Deluxeのカメラは背面から出っ張っています。出っ張りが気になる人は注意しましょう。
デュアルSIMスロットだが4Gと3Gの同時待ち受けは不可でnanoSIMスロットはmicroSDと排他
ZenFone3 DeluxeはSIMスロットを2つ搭載していますが、4Gと3Gの同時待ち受け、例えば片方はキャリアの通話専用SIMを挿してもう片方に格安SIMを挿して同時に利用するという使い方ができません。また、nanoSIMスロットはmicroSDポートの役割もあるため、SIMを2枚挿しつつmicroSDも使うことはできない点にも注意しましょう。
ZenFone3 Deluxeの動画
ZenFone3 Deluxeは、台湾の台北で開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2016にて2016年5月30日に発表されました。ZenFone3 Deluxeのハンズオン動画もすでにアップされているので、詳細がよく分かる動画をピックアップしておきます。
ZenFone3 Deluxeの購入検討の材料に活用してください。
ASUS公式のZenFone3 Deluxeの紹介動画。
ZenFone3 Deluxeのおすすめハンズオン動画。かなり手慣れた手つきでZenFone3 Deluxeをいじり倒しています。動作はかなり速く快適に操作できそうです。
ZenFone3 DeluxeとZenFone3 Deluxe deluxe、ZenFone3 Deluxe Ultraの比較はこの動画がおすすめです。
ZenFone3 Deluxeのベンチマーク結果(Geekbench)
ZenFone3 Deluxeのベンチマーク結果がGeekbenchに記録されているので掲載しておきます。ZenFone3 Deluxeの型番は「ASUS_Z016D」です。
ベンチマーク結果の詳細はこちらから確認できます。
ASUS_Z016D - Geekbench Search - Geekbench Browser
ZenFone3 Deluxeのシングルコアの結果は「2100~2300」、マルチコアの結果は「4300~5400」となっています。
ちなみに、ZenFone3 Deluxeと同じSnapdragon 820を搭載するGalaxy S7(SC-02H)のベンチマーク結果はこちらです。
コア単体の処理能力を示すシングルコアの結果だけでなく、マルチコアの結果も似通っていることが分かります。
SC-02Hの価格は90,000円を超えますが、同じプロセッサ搭載でRAM 6GBを搭載して60,000円を切るZenFone Deluxeのコストパフォーマンスは高いですね。
ASUS ZenFone3 Deluxeの価格
ASUSは、2016年7月12日に台湾向けにZenFone3 Deluxeの発売を発表しました。価格は以下の通りです。
Snapdragon 820/RAM 4GB/ストレージ 32GBモデル:15,990 NTD(約52,000円)
Snapdragon 820/RAM 6GB/ストレージ 64GBモデル:17,990 NTD(約58,000円)
Snapdragon 821/RAM 6GB/ストレージ 256GBモデル:24,990 NTD(約81,000円)
日本における価格は現時点では不明です。分かり次第追記します。
ASUS ZenFone3 Deluxeの日本発売日
ZenFone3 Deluxeの日本発売日は現時点では不明です。なお、台湾ではRAM 6GB/ストレージ 64GBモデルのゴールドカラーが2016年9月1日に発売されます。
ZenFone 3 Deluxe (旗艦機)
ZenFone3 Deluxeまとめ
ZenFone3 Deluxeは、Snapdragon 820、6GB RAM、ストレージにUFS 2.0を採用、2,300万画素カメラなど非常にスペックが高いのが特徴です。また、アルミユニボディにより高級感があるのもポイントですね。
日本での発売は未定ではあるものの、グローバルモデルが日本のキャリアの周波数に広く対応しているのもメリットです。さらに、技適がどうなのかはさておきauの3Gで利用されているCDMA2000にも対応しているのも興味深いです。
もし日本で発売されなかったとしても、グローバルモデルを入手すれば広いエリアで不自由なく通話や通信が可能なので問題ありません。
このスペックで60,000円程度で購入できるなら、コストパフォーマンスはかなり高いと言えるのではないでしょうか。
日本での発売に関する情報とともに、グローバルモデルの発売時期などに関しても注目していきたいと思います。
ASUS ZenFone3 Deluxeのスペックと特徴、価格、日本発売日まとめは以上です。
ZenFone3のスペックと特徴
ASUS ZenFone3のスペックと特徴、価格、日本発売日まとめ。
ZenFone3 Ultraのスペックと特徴
ASUS ZenFone3 Ultraのスペックと特徴、価格、日本発売日まとめ
source:ZenFone 3 Deluxe (ZS570KL) | Phone | ASUS Global